ペレットに殺傷能力を求めると・・・。

一般的に「銃の弾」って言うと、先がとがっている弾を想像しませんか?
ある意味常識だと思っていたんですが「山賊ダイアリー」で、最初に空気銃のペレットを見たとき驚きましたよ!
弾丸なのに先が丸いんですから!
まだ銃所持してないので、未だにペレットも実際に見たことも触ったこともないのですが、まあブログを書けるくらいにはいろいろ調べてはいるので、いっぱしのハンターの仲間入りしたかのような発言をしているかもしれませんが、初心に戻ると、やっぱり先が丸い弾丸って不思議な形ですよね。
素人的に考えても、先がとがっているほうが、空気抵抗が少ないので飛距離が伸びるように思えますし、あと空気だけでなく、物質に対しての抵抗が少ないと考えると、貫通能力も高いと思えますね。
さて、今回は殺傷能力の話です。
ここら辺が一般人だと勘違いしやすいのですが、理屈さえわかれば素人でも理解できるます。

何が勘違いしやすいかというと
「殺傷能力=貫通能力」
ではないってことです。
実は貫通能力が高ければ高いほど、文字通り体内を貫通してしまい、ダメージとしては、イメージ的に、細いビーム銃で撃たれた感じです。
もちろんダメージはありますが、貫通した後の弾丸の運動エネルギーは、体内組織の破壊エネルギーにはなりません。
ここがポイントですね。
そのために殺傷能力が高いペレットは、先端が平らだったり、十文字の切れ込みがあったり、とにかく何かに当たった時に、弾が変形しやすくなってます。
BHEXTRM251.jpg
こんな感じですね。いわゆるライフル銃の弾丸とは全く違って、この写真の弾丸の先はプラスドライバーのねじくぎみたいな形をしていることが分かってもらえると思います。

変形しやすいということは、獲物に中った時に、弾がひしゃげる感じで面積を広げて、弾の運動エネルギーを全て獲物の体内組織を破壊するエネルギーに変える役割をするわけです。
つまり、運動エネルギーを全て破壊エネルギーに変えて、貫通せずに体内に残るような弾丸が、殺傷能力が高いというわけです。
ひしゃげた弾が破壊力を増す。中った瞬間に面積が広がったほうが、そのあとのダメージが大きくなる。いわれてみれば確かにその通りですが、一般人では知らない知識ですね。
そのために、殺傷能力が高いペレットは、素人目には空気抵抗が高そうで効率の悪そうな形をしているというわけです。

ここら辺の予備知識を知ったうえで、黒猫さんの「ポリマグ弾」の記事を読むと、その殺傷能力の高さがうかがえるというわけです。

結局ハンターとしては、どんな形であれ、獲物を殺すということに関しては、殺傷能力を考えてしまいますが、まずは獲物に中らなければ話にならないってことを考えると、その精密さを無視するわけにはならないってことですね。




ちなみになんですが、どこかの記事で読んだんですが、急場しのぎの近距離限定「ポリマグ弾」なら、通常のペレットを逆さに押し込めば、殺傷能力が増すって話でした。
なんか目から鱗でしたね。
確かにそれだけで殺傷能力だけなら、通常弾でもOKですね。
ただし、あまりやり過ぎると、銃身内部を痛めそうな使い方ですね。そのため通常役に立たない知識かもしれませんが、ハンターとして覚えておいて損な知識ではないかもしれません。

一般的な空気銃ハンターは、隠密に獲物を狙うスタイルなので、殺傷能力よりも精密度を求めると思います。

一方、シカやイノシシのような大型獣の止め刺しを空気銃で行う場合、今度は殺傷能力ではなく、固い固い頭蓋骨をカチ割るような、貫通能力を求められます。

・・・じゃあ殺傷能力って・・・。
まあ、中てる自信のある人が一撃必殺を狙って選ぶ弾丸でしょうね。
もっぱらの対象は、大型の鳥、カラスやカワウ、特にカワウの駆除なんかには選ばれる弾かもしれません。
まあ、私がもし殺傷能力の高い弾を使う場合って想像した場合でも、カワウの駆除でしょうね。
中れば半矢の可能性は低くなるし、回収できない位置で中てても、食べたい鳥ではなく、駆除自体に意義がある鳥ですからね。

いやあ、ペレットって知れば知るほど奥が深いなあ・・・。






この記事へのコメント

  • 黒猫

     いやぁもう、立派なハンターですよ!

     武生のカワウ事情は分かりませんが、九頭竜川ですと福井市で見かけたことがありません。永平寺~勝山付近でしょうか。

     来期はヒヨドリやスズメ、タヌキのような小物を頑張りたいところです!
    2017年04月18日 18:53