愛読書「山賊ダイアリー」を今さらながらに語る

福井県在住サラリーマンハンターmorimoriです。

私がなぜハンターを目指したのか?
それは間違いなく山賊ダイアリーの存在でした!
でも「山賊ダイアリー」の存在を何で知って、どのタイミングで購入したか?
今ではまるで覚えていないほど、いつの間にか本棚の中央に存在していました。

やっぱり私にとってバイブル本です!
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しかし読んでいた当時、それはそれはまばゆい世界ではあるけど、スターウォーズの映画を見るのと同様の現実味のない世界観でした。
それは、作者自体が漫画家ってこともありましたね、休日も平日も変わりない生活をしている人間しかハンターになる資格がないと思ってましたからね。

私の仕事は「日・祝日が一日休みで、水曜日と土曜日が半日休み」という週休2日制のサラリーマンです。ただ残業は極めてないにもかかわらず、平日に休みが極めて取りにくい環境です。
こんな私でも福井県の場合、各種の試験がほぼ「日曜日」にあり、平日しかできない手続きも、私は水曜日の午後が休みという環境であるため、
「もしかしたら、俺でもハンターになれるのかも?!」
って思ったのがきっかけでした。

あと山賊ダイアリーと同じように、私がエアライフルハンター目指したのも、散弾銃を目指すと福井県だと技能講習木曜日1日かけて行われるって知ったため、私の職場環境では絶対にできない話と理解したからです。

そしてですね、エアライフルハンターを目指すとしても、普通なら最近主流のプレチャージ式空気銃を選ぶと思うのですが、本当にいろいろいろいろ考えた末に、山賊ダイアリーと同じ、ポンプ式空気銃のエースハンターを選ぶことにしました。

やっぱり、思い返してみても、私にとってハンターになるきっかけとその後の行動は、山賊ダイアリーの影響が大きいです!

最初の猟期を迎える前に、今一度この作品を読み返しました。
今一度私なりの山賊ダイアリー「読後感」を述べたいと思います。






1巻のテーマは「出会い」です。
猟友会を通して罠の師匠となる「佐々木さん」、同期の「アキ君」「マサムネ君」、そして良き先輩となる「赤木さん」と出会うことになります。
「師匠」「先輩」「同期」という、良き出会いが「山賊ダイアリー」という良き作品につながったともいえます。
あと「カラス」との出会いも1巻です。山賊ダイアリーと言えばカラスです


2巻のテーマは「狩猟」です。
初めて作者がくくり罠でイノシシをとらえた様子が書かれてます。
1巻と違って全編狩猟です。1巻で狩猟の世界に興味を持った人間なら、この2巻では、絶対に飽きさせることのない深い世界に誘われます。
「いいなあ!羨ましいなあ!」
って感覚を持ってしまったら最後、私みたいに狩猟に関するバイブル本になってしまいます(笑)


3巻のテーマは「狩猟者になるには?」です。
私のブログというか、普通なら「どうやったら猟ができるのか?」ってところからスタートすると思います。まあ手続きって書類上のところと、後は試験だから、地味な勉強って話ですね。
漫画的には、いきなり面白そうな「狩猟」から書かれてます。まあ当たり前でしょう。
でも、漫画的にはつまらないというか、でも書かなければならない「狩猟者としての導入部」が、この3巻でようやく書かれてます。
あと「カラス」もみっちり書かれてますし、最後にスッポン釣りとさばいて食べた件が書かれており、正直私は全く釣りに興味はないのですが、スッポンを捕まえて食べたい欲求だけが、なぜか強烈にあります。


4巻のテーマは「成長」です。
作者も含めて、初心者から始まった狩猟なので、何かしらの素人感があったのですが、4巻までくると、狩猟者としての落ち着きが見えます。
一番安定して面白い巻かも知れません。
というか、作品としてはここが頂上で、後は何となく峠を越えた感が出てきます。


5巻のテーマは「不安」です。
狩猟という山の生き物相手の活動で、良いことばかりのはずはありません。
作者は5巻で「目を負傷」します。私はこのシーンがいまだに強く心に残り、山に入るときには防護メガネが必要だと感じてます。
あと赤木さんは「ツツガムシ」に刺されます。
野生動物と関わることの危険性、いわゆる感染症についても書かれてます。

それから、同期についても書かれてます。
アキ君は引っ越しにてグループを離れ、マサムネ君も彼女と引っ越すかも?って前フリが書かれてます。


6巻のテーマは「雑記」です。
多分、狩猟漫画として、ネタ的にはマンネリ化をしてきたんでしょうね。
「狩猟犬」「雪の中の歩き方」「オオサンショウウオ」など、まあ一般人には珍しい事柄を書いてますが、最初のほうの初々しさを伴う狩猟の高揚感はなくなってます。


7巻のテーマは「最終巻」です。
正直、6巻までの面白さはまるでなく、作者がこの漫画の最終地点をどうまとめようか?って思案している様がわかるようです。
7巻の発売日が2016年9月21日、しかし7巻一話目は2011年正月からのスタートです。
山賊ダイアリーのアイデンティティーである「エースハンター」すら、2015年には手放したって書いてますし、最近の「山賊ダイアリーSS」を読むと、最終巻を書いてるときには、すでに海でモリを使った一人キャンプを楽しんでいたと考えられますから、なおさらエースハンターでの狩猟漫画に幕引きしたい作者の心境が伝わってきます。

また狩猟自体を「最終」とした人も出てきて、そんな人間となぞるように、作者は「作品」を終わらせます。

そんな作者が最後に見開きで書いたのが「カラス」との対峙です。
山賊ダイアリーと言えば「カラス」、いろいろな猟をしてきた作者からしてきて、この作品においてシンボル的だったのが、やっぱり「カラス」だったのでしょうね。


以上、私見そのままの「山賊ダイアリー」読後感を述べてみました。

この作品は、中古のエースハンターを未だに品切れ状態にさせるほど、世の中のハンター予備軍に対し影響力を持ち、いわゆる「狩猟ブーム」を巻き起こしました!
そうです!私のようなハンター初心者を世に何人も送り出すきっかけとなった作品です!!


まだ読まれていない方は、大人買いをお勧めいたします!!

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