2018年笠取(ヒヤリハット編)

実は今回の笠取で、

あ!人生終わっちゃった!

ってくらい、やっちゃった!!ってヒヤリハットを経験したので報告します。


まず言い訳から入ると、この日弾速計の電池が切れるまで、
全ての弾速を測っていました
これが、PCP式と違って、エースハンターならではの煩わしさがありました。

手順としてこうなります。

・銃身に磁石でついてる弾速計を外す。
・レストから銃を外しポンピングを行う。
・銃をレストに戻す。
・銃身に弾速計をセット。
・スコープ覗いてある程度的を定める。
・ペレットを1発装填する。
・銃口に手をさらさないように弾速計のスイッチを入れる。
・改めてスコープ覗いて的狙って発砲。
・すぐさま弾速計の数値を確認しノートに記録。


この繰り返しです。
つまり、1回1回のポンピング作業だけではなく、単発銃なので1発1発弾速計をセットしなければならい煩雑作業がえらいこっちゃ増えたわけです。


これ、簡単に書きましたが、こういう流れ作業に落ち着くまでに、ずいぶんとトライ&エラーがありましてですねえ・・・。


「弾速計を取り付ける前にペレット装填すると、弾速計を取り付けるときにチラチラ銃口前に手が横切るのが非常に危ない!」
「弾速計をつけたままのポンピングがやりにくいから、1回1回外したほうが作業的にスムーズ」
「早めに弾速計のスイッチ入れてしまうと、的を狙っている間にオート機能で電源が落ちる」
「そのためスコープは2度手間でも、弾速計のスイッチを入れる前と後の2回に分けて的を狙ったほうが効率的」
「撃った後で、どこに当たったかをフィールドスコープで確認してると、弾速計の電源が落ちてしまうので、的の確認より、弾速計の数値確認が先」


こんな感じで、手順の前後を取捨選択し、できる限り無駄を省き、そしてその作業がもはやルーティン化する中で、そのヒヤリハットは起きました!









・・・。
・スコープ覗いてある程度的を定める。
・ペレットを1発装填する。

・・・って時に、弾速計をセットすることを忘れてたんです。


銃身内にペレットを押し込んだ瞬間に、セットのし忘れに気がつき、私の中では、この次の流れ一番の危険行為は、銃口に手をさらす行為です。それがわかっていたので、弾速計を手に取り、慎重に銃身にセットし・・・これで安心!
ここからルーティンに戻ります。


・・・。
・銃口に手をさらさないように弾速計のスイッチを入れる。
・改めてスコープ覗いて的狙って発砲!!




ばあああああんんん!!!

という破裂音と、

ぎゃん!!

っていう金属音と、

ば!!!

って右目風圧がありました!!


ああ!やっちゃった・・・。
って、実は一瞬で自分がやったことのミスを理解し、
ああ!俺終わった!!
って、猟師どころか残りの人生すら終わったと思いました。


多少写真ブレてますが、この写真で説明します。
DSC05653.JPG
エースハンターは単発銃です。スコープ中央の半月状に切り開かれた銃身からペレットを1発銃身内に入れて、スコープ接眼部位下にある「ボルト」で前にペレットを、ギュっと銃身内ライフリングに食い込ませるように押し込みます。
その後、ボルトの取っ手を4分の1回転下向きにすることで、ボルトはロックされます。
以上ここまでが、エースハンターの装填方法です。


そうです!私のやったミスは、ロックのし忘れです!!


ボルトでペレットを銃身内に押し込む瞬間に、

「あ!!俺!!弾速計忘れてる!!」

って思いながら、ペレット押し込みました。
この瞬間に頭の中によぎった、次の行動で一番気をつけなければならないことは、弾速計を銃口に手をさらさないように取り付けるってことです。
そうなんです、ペレットを押し込みながら考えてしまったために、ロックすることを忘れてしまったんです!!

そんな状態で発砲!!

発砲の瞬間に、ロックしてないボルトは一瞬で接眼部まで空気圧で強引に戻され、そのために金属音が鳴り、ペレットを入れる部分が解放されているために、今まで聞いたことのないような破裂音が同時に聞こえて、そしてその部分から漏れ出した圧縮空気がスコープを覗きこんでいた右目を直撃!!
あ!
って思って、引き金引いた右手を右目に近づけた瞬間に血の色が視界いっぱいに!!

漏れ出た圧縮空気とともに、強引に戻された金属製ボルトが多少欠けて、その金属片が右目を直撃して血の色が右目に浮かんだっていう最悪な事故・・・。

時間にして0.1秒ほどもなかったと思うんですが、暴発に近い圧縮空気の圧力を右目に受け、その右目でリアルな血の色を見て、まるで死ぬ間際の走馬灯のように、私はそこまで一瞬にして頭が回りまして、


ああ・・・人生終わった・・・。

って思いました。






・・・。


さて、一瞬でかなりの放心状態になりましたが、すぐに右目が見えるという事実に気がついたので、まず一安心したのですが、あの瞬間に確かに血の色を見たので、それじゃあ顔を何かで切ったのかなあって、顔を撫でまわしたのですが、やっぱりどこも切ってません・・・。
いやあ!それでも間違いなく視界いっぱいに血は見たんです!!

で、ふと気がついたのが、右手人差し指の小さな小さな切り傷から出血してました。

?!

・・・。


さて、いろいろ状況を繋ぎ合わせて導き出した、私なりの結論です。


正直、この右手の切り傷がどこで起きたものなのかわからないのですが、冷静に考えていくと、暴発後についた傷とは考えにくく、その前の変な体制から弾速計をセットした際に、どこかに擦れてできた傷だと思われます。

つまり、暴発前に少量の出血してたんです、右手人差し指。

その指で引き金を引いて暴発!

その瞬間に脳がフル回転!

死ぬ間際の走馬灯に例えられるほどの、脳のフル回転の中、私は右目を守ろうとするために右手を顔に近づけました。
時間にして一瞬ですが、脳のフル回転中なので、ちょっと出血した右手がスローモーションで右目に近づいてきて、最後にはアップでその出血を見たんでしょう。

私のあの時の感覚では、右目に爆風を感じた次の瞬間に、鮮血を視界いっぱいに生々しく見ました。



あっはっは・・・。はああ・・・。




終わってしまえば、他人も自分も全く怪我してもなく、銃自体も無事で、ヒヤリとしましたし、ハットもしましたが、いわゆる事故にはなりませんでした。

それでも、私にとっては、銃を伴った初めての大きなヒヤリハットとなりました。


いやあ、レストに置いたエアライフルで、矢先はもちろん、十分に安全性を確認した上でスコープ調整行っていたのですが、まさかまさかの恐怖体験となりました。


本当に、いい教訓になりました。



ああ・・・本当に怖かった・・・。







この記事へのコメント

  • 黒猫

    無事で何よりでした。

    海外のウェブサイトやブログでは、必ず防護メガネを着用していますね。今後は射場でも猟場でも、着用しましょう!
    (私もよく忘れます)

    私のPCPはボルトを上げると安全機構が働きますが、知人のは掛かりません。で、何らかの拍子にボルトが上がってから引き金を引いて、ボルトアタックを喰らったそうです。

    安全ルーティーンを身体で覚えるためにも、頻繁に射場へ行きましょう!
    2018年06月11日 13:26
  • morimori

    私も初年度ロケハンして、猟場には顔の高さの木の枝が多いことに気がついて、保護メガネをしていたのですが、日頃はメガネかける習慣がないので、双眼鏡やレーザー距離計のアイレリーフがまるで合わなくて苦労したのと、寒さ除けの長めのネックウォーマーをマスク代わりに使うと、メガネ曇って使い物にならなくなったので、結局猟期中盤には、保護メガネをかけなくなってそれっきりになってしまいました。
    うーん・・・やっぱりメガネをしないメリットもありますので、頻繁に射場に行く方を選ぼうかなあ。
    2018年06月11日 20:12