前回に引き続き、料理話です。
わな猟を手伝ったので、いろんなイノシシの部位をもらえたのですが、さすがに足回りの肉は固いんです。
ちょっとやそっとの煮込み時間じゃ歯が立ちません!
じゃあ!一晩中煮込んじゃえ!
ってときに役立つ便利調理器具が
保温鍋です。
我が家の保温鍋はこちら。
Amazonで探してみると、こんな感じ。
節約料理術なんかの本で良く紹介されてるアイデア調理法なのですが、
「一旦沸騰した鍋を新聞紙と毛布でくるんで2時間待つと、ガス代使わず煮込みが完成」
って、アイデア調理法を、実際に商品化したのが「保温鍋」です。
まあ写真見てもらったら、説明なしでわかってもらえると思いますが「保温鍋」を簡単に紹介すると、
通常の「鍋」の部分と、それをピッタリ包み込む魔法瓶のような外側部分からなる鍋
のことです。
沸騰したら、新聞紙や毛布なんか使わずに、外側魔法瓶に放り込めば、過熱状態が続くというわけです。
例えば、土曜日の夕食が終わってから、明日のために仕込み始めるとしますよね。
そしたら、保温鍋で煮て、ある程度灰汁とって、ある程度味付けして、で保温。
1時間くらいたったら、再加熱して沸騰させて保温の繰り返し。
最後に寝る前に沸騰させて保温して、おやすみなさい。
次の日、朝起きたら沸騰させて保温・・・ってのを昼まで続けて、最後に最終的な味付けして、蓋とって沸騰させ中火のまま10分ほど・・・で、そのまま蓋開けたまま、夕方まで冷めるのを待ちます。
で、夕方に再沸騰させれば、日曜日の夕食として一晩以上煮込んだ煮込み料理が完成品として食卓に並びます。
そんな感じで先日作った、我が家のイノシシの足煮込み料理がこちら。
さて1年前にも、どてやき風に煮込み料理を作った時に、この保温鍋を使いました。
上記の記事では、料理法や味付け的な部分をメインに記事にしましたので、今回は「保温鍋」をメインに記事にしてみました。
ただですね、保温鍋での「ジビエ煮込み料理」の唯一の注意点は、
「蓋を閉めた状態での加熱調理」であること。
通常、保温鍋でカレーとかの家庭料理を作るときは、全く問題にならないのですが、ことジビエ料理の煮込み料理となると話が違ってきます。
簡単に言うと、ジビエ肉は「臭い」んです。
そのために、最初の沸騰汁は煮こぼしたり、日本酒やワイン等、揮発しやすいアルコールと一緒に煮込んだり、ネギや生姜等匂い消しを多めに入れます。
その匂いは、蒸発する湯気とともに消えてゆくものなのですが、保温鍋は手軽で長時間煮込める一方、蓋閉めての調理方法なので「匂い」の逃げ道がありません。
そのために、意識的に蓋を開けて、ジビエの匂いを飛ばす時間を作る必要が出てきます。
私の場合、1回目の保温の前に、十分に開放沸騰させます。
次に、素材に味付けがしみ込むのは煮汁の温度が下がるときなので、最終的に味を決めた時に、蓋開けたまま多少開放沸騰させて、その後そのまま室温まで煮汁の温度が下がるのを待ちます。これは味をしみ込ませるためと、蒸発する匂いをできる限り解放させるためです。
上記の写真見ると、たかが一晩ですが、骨の髄まで抜けてますね。
まあ正直、タンシチューのようなとろとろ肉とまではいかないですが、それでも単純に焼いた肉よりも、ずいぶん柔らかく仕上がります。
固い肉を、柔らかくする方法は2つ。
1つは筋繊維をズタズタにする、いわゆるミンチ肉にする方法。
1つは長時間加熱して、筋繊維をズタズタにする方法。
結局は考えとしては同じことなんですね。
筋繊維さえズタズタにすれば、肉としては柔らかくなると。
煮る焼くか・・・。
これは好みの問題ですが、私の好みとしては、例え固くても「焼く」ほうが好きかなあ・・・。
この記事へのコメント
黒猫
子供たちが小さいときに、スキーに行くときに、よく使っていました。カレーやシチューの具材を煮込んで、朝も火を入れてから保温ケースごとクーラーボックスに入れて断熱性を高めてスキー場に。昼の休憩になったらルーを投入して出来上がりです。特にカレーは、朝にルーを投入してしまうと昼まで煮込み続けて、スパイスの香りが抜けてしまうので、投入は食べる前に。
おでんとか牛すじの煮込みもおいしい季節になりましたね。
morimori
真空断熱の真空部分が劣化したのかなあ・・・。
いろいろ家電系のものも劣化が目立つようになりました。
もちろん私の体も、劣化が・・・。