「マタギ」を読んでみた

今回は、数少ない猟師漫画の中で、半世紀近くも前の作品「マタギ」の紹介です。
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現在は全ての作品がまとめられて文庫版化されているので、入手しやすく読みやすいと思います。
その分かなりのぶ厚さです。

絵の感じが、なんか見たことあるなあ・・・って思ったら「釣り吉三平」の漫画家ですね。
まあ釣りもマタギも狩猟といえば狩猟です。


さて、読んでみての感想ですが、1冊連続した1話ではなく、「マタギ」として書かれた作品が全てまとめられてます。
そのため後半になると、バラバラ感が否めません。
でもですね、前半の「野いちご落し」編は、エアライフルハンターの私ですら、心が震える想いで読ませてもらいました。


なんていうんでしょう、威力の無い村田銃で、たった1発のみで仕留めるために、至近距離までクマに近づく駆け引き・・・。
規模と威力と獲物の大きさは、両極端に近いくらいまるで違いますが、PCP式エアライフルが主流のこの時代に、ポンプ式エアハンターでカモ撃ちを単発で狙う道具の不自由さは、私自身勝手に村田銃とシンクロしてしまいました。

私の愛読書「山賊ダイアリー」でも作者岡本さんは、ポンプ式のエースハンターを猟友会の先輩から、作品中、
「矢に強いカモが空気銃で獲れるか!!スズメでも撃ってろ!!」
って言われるシーンがあります。

実際に私は2年目で、マガモやカルガモに半矢を出し続けました。
ずっとずっと道具のせいにしていた私ですが、マタギを読むと、道具の性能を熟知したうえで、獲物と近づき向かい合う技術と度量が必要って教えられた気がします。



エアライフルハンターの私はこの作品を、こんな感じで楽しみました。

多分、散弾銃所持の先輩方、罠猟の先輩方、そしてライフル所持の先輩方にとっては、また違った趣でこの作品を読むんだろうなあって思われます。


いずれにせよ、良い作品です!
お勧めです!!

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