初めてイノシシ肉を「掃除」してみた

さて、冷凍庫の中に最後の一塊のイノシシ肉がありまして、それを先日解凍しました。
ジップロックには「後ろ足下」って書いてました。部位的には「ごちそう」の部位ではありません。
でもなんか久しぶりの感覚でワクワクしてました。

さて、実際にさばき始めると、丸鳥の解体知識が一気によみがえってきました。
この上記の記事中、3枚目の写真がこちら、
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まな板の上を良く見てもらうとわかるのですが、陸鳥のニワトリはかなりの数、足の膝から下の部分にはスジが入っています。

当たり前ですが、4つ足イノシシと言えど、骨と筋肉とスジって構成は同じはず・・・だいたい鶏って、筋肉って一塊で存在していて、筋肉と筋肉は筋膜でくっついていただけだよなあ・・・。
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はい!改めて確認すると、イノシシもそんな感じでした!
筋肉と筋肉との隙間に指を差し込んで広げ、癒着している筋膜を包丁で切り分けていけば、自然と切り離すことができる。鳥と同じです。

筋膜は薄い腱と同じと考えると、取り除いたほうがいいですね。何の本で読んだか覚えていませんが「筋膜は臭みの原因となるのでできる限り取り除く」って、知識だけは残っています。
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膜っぽいものを下にして、包丁でこそげ取る。
鶏の足の腱とイノシシの筋膜との違いは、一本線のように固いか、面で固いかだけです。

いわゆる「掃除」ってやつです。
鶏の解体で「掃除」を覚えて、ようやく気がつきました。
私は今まで、イノシシ肉やシカ肉で、ここまで念入りに掃除したことないです。

あっはっは!
そりゃ、野生肉が固いとか臭いとか、文句出るわな!!!
今まで、処理を間違えていました・・・私

例えば、横から一本の地層のように白い線が見えた小さな塊肉に、包丁を入れてみました。今までなら放置していました。
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結果、やっぱり腱が筋肉内部に入っていました。
今までなら、この腱ごと薄切りカットして焼き肉にしてました。
そりゃ今まで、臭かったり固かったりしてましたわなあ・・・。

今回理解したのはイノシシ肉において、完全に脂身とわかるような白い部分以外の白い部分、この記事における上から2枚目の写真でいうと、泡状の部分や白く見える部分は、できる限り「掃除」の対象であるということです。

まな板の上の肉が掃除完了の肉です。白い部分も見えますが、それはほぼ脂身です。
右側に塊肉が5つ見えますが、これは料理法を分けるためにあえて塊で残しました。
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で、まな板の上の部分にあるのが、掃除ででたスジ部分です。
毎回私のイノシシ料理には、これだけの量の「スジ」が、無造作に含まれていたという証拠でもあります。
とりあえず、鶏をいくつもさばいてきた知識がイノシシにもつながりました。


で、なんか、今までイノシシ料理を作ってきて、いろいろブログまで書いてきたのにもかかわらず、中途半端な食材の扱いだったことに、なんか頭きてですね、全てを忘れて記憶を捨ててしまうように、掃除ででたスジを全部廃棄にしようと思っていました。

でも、全ての処理を終え、最後に廃棄処理だけになった時に、
「ああ、このイノシシ肉って、最期のストックだったよなあ・・・。」
って思った時に、なんか捨てきれなくなりました。
まあいいでしょう、残しておいてスジ肉料理として生かすことにします。


今回は「イノシシ肉を掃除してみた」って記事です。
とにかくちゃんと精肉できました。


次回は料理編です。お楽しみに。








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