以前、「マルシン」の話を書きました。
その時、店内でTVで紹介されただの、なんか一押しだのって感じで、ポップが貼ってあったので、何となくその香辛料も買ってみました。
その香辛料の名は「ケイジャンシーズニング」
で、店内のポップには、
「から揚げでもとんかつでも、何にかけても合う魔法の香辛料」
って肩書でしたが・・・私からすると、こいつ個性が強すぎて、
「なんか、どれもこれもスナック菓子のような味しかしなくなる・・・。」
って感じで、正直、廃棄しちゃおうかなあっと思ってたわけです。
で、廃棄する前に、もう一度その香辛料のパッケージの裏に書かれていた使用方法を読むと、
ん?!「ガンボスープ?!」
なんか、アメリカ南部の郷土料理が、このスパイス使うと簡単に作れるらしいです。
はああ・・・アメリカ料理かあ・・・。
って思いながらも、このスパイスの使い道は理解しました。
で、たまたま先日、イノシシ肉の捨てようと思っていたくず肉が出ました。
通常なら「牛筋肉」と同じように、しょう油ベースの甘辛い感じで煮つけようかと思いました。
でも、なんかここで閃きましてですね、
「捨てようと思っていた食材が2つ、たまたま揃ったわけじゃん。だったら旨い不味いは別にして、くず肉をガンボスープに生かすのが、なんか運命的じゃね?!」
って思いまして、こんな流れで、生まれて初めてガンボスープを作ることになりました。
まずは作り方、参考にしたのはこの記事。
スパイスメーカーの「GABAN」が作り方を公開。これほど正しい作り方はありません。
ただ私はいい加減なので、上記の記事を読んで、
「なるほどなるほど、小麦粉でとろみ付けた野菜スープで、基本の味付けはこのスパイスオンリーでできるってことか・・・。」
って理解しました。
さて問題は、私はカレーを一からスパイスのみで作ったことがありません。
つまり、小麦粉炒めてルーを作った経験がありません。
でも、ガンボスープはそれを求められましたので、仕方ありません、やりました。
多少油入れて、分量的に何となく大さじ一杯くらいかなあ・・・って小麦粉と油入れて、炒め開始。
正直、最初は小さなパチンコ玉がいくつかある感じで固まってしまって、初めてやったもんで、これでいいのかなあ・・・って思ってましたが、やっぱり違うと思い、こんな感じになるまで油を少しずつ足しました。
ある程度色づいた後で、水入れてビックリ!
思ったよりも膨らむし、ダマになるやん!!
この写真は、そういう地獄を乗り越えた後です。
さて「ガンボスープ」は、
「アメリカ南部の郷土料理で、濃度のある野菜スープ」
具材にはじゃがいもと人参を選びました。
もし、初めての小麦粉炒めで濃度が足りないとしても、ジャガイモが補ってくれるだろうとの期待を込めてです。
あとは、イノシシくず肉です。
わざわざ写真撮りませんでしたが、水から入れて煮こぼして、一口サイズに切り分けてもう一度煮て灰汁を取りました。
先ほど、炒めた小麦粉に「水」を入れたと書きましたが、実際にはスジ肉を煮た「冷めた煮汁」を使いました。
ジャガイモ・人参・スジ肉を入れて、分量通りのスパイス入れて、少々煮込んだのがこちら。
エビも入れる予定なのですが、最後の最後に合わせる予定。
で、多少煮込んで、炒めたエビ入れてなじませたら、ガンボスープ完成!!
いやあ!スパイシーでジャンキーで美味い!
初めて作ったけど、悔しいけど美味いです。
この料理ですね、日本の一般人のキッチンにある全ての調味料を使っても、まあ絶対に作り出せない味です。
じゃあ、どんな味かというと・・・これがまた説明が非常に難しい。なにせ私自身も初めて食べた味ですから。
無理やり説明すると、方向的にはスパイシーなカレーと同じベクトルの料理です。
でもなあ・・・カレーが「インド」ならガンボは「中南米」って感じで、本当にまるで違う食べ物です。
多分、私が勝手に想像するに、熱帯地方で冷蔵庫が普及していなかったとき、腐りかけの素材であっても、その匂いに対抗し美味しく食べることに成功した家庭料理が、インドならカレーであり、中南米ならガンボではなかったのかな・・・って思います。
でもまあ正直、クセの強い部分だけのイノシシ肉でしたが、悔しいけど美味いわあ・・・って感じの料理にまとまりました。
すげえな!ケイジャンシーズニング!
多分近い将来、また作ることになるでしょう。
その時は、多分小麦粉炒めはやらないでしょうね。とろみがあるからこそ美味しい料理だとは思わなかったもので。
とにかくですね、いろいろな意味で猟師必見の調味料かもしれません。
ただ、一般のスーパーでは扱いがないことが多いので、最初の購入は通販を利用することをお勧めします。
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