貫通弾で80cmイノシシとエースハンターが勝負した!!

さて、先日黒猫さんのわな猟の手伝いに誘われ、早速今期初めての狩猟活動となりました。
現場に駆けつけると、かかっていたのは推定80cmほどのメスイノシシでした。

いつもなら、黒猫さんのパワーあるPCP式エアライフルでの止め刺しから、わな猟の手伝いとなるのですが、狩猟生活4年目にしてどうしてもやってみたいことがありました。
それはエースハンターでの止め刺しです。

これは先日記事にしましたが今期初めて「貫通弾」を購入しました。
DSC07032.JPG
元々はヌートリア用として購入したものですが、この形状ならイノシシでも通用するのではないかと。
非力なエースハンターでも、この貫通弾と今までの経験を組み合わせたなら、イノシシの止め刺しができるのではないかと。
でもですね通常なら「やってはいけない行為」かもしれません。
なぜなら、威力の弱いエースハンターでの止め刺しは、いたずらに獲物に苦痛を負わせる可能性が高く、動物愛護の観点からも虐待と見られかねないからです。
もちろん私も猟師4年目です、そんなことはわかっています。
無駄に獲物を苦しませたくない気持ちは、きちんと持ち合わせています。

万全の態勢を取りました。
私がエースハンターで一番槍を入れますが、エースハンターでは太刀打ちできなかった場合、黒猫さんにとどめを刺してもらう手筈となりました。




さて、わなにかかっているイノシシなのですが、かかっているのが足ではなく鼻でした。
つまり4足ともにフリーなわけで、警戒モード満載で動き回っているわけで・・・。
いやあ!難易度高くね?!
って思いながら3倍スコープで観察していると、あることに気がつきました。
両足が自由な分、ウロウロした後、動きを止めてこちらをじっと見て、そしてまたウロウロ、でじっと見る。イノシシの行動パターンはこの繰り返しでした。
貫通弾を装填します。
スコープを覗くと、こちらをじっと見てます。
そしてウロウロし始めたときに、深く息を吸い、ゆっくりと息を吐きながら、次に動きを止めた時を狙います。

ぱああああん!!!

多少ゆっくりとした動きで倒れこむイノシシ・・・。
黒猫さんはとまったと判断したのか、銃の構えをといて、イノシシに近づこうとしてました。
私も手ごたえがあったように思えたのですが、油断できません、カモでもここから息を吹き返すことがありましたから。
で、ポンプ式単発銃のエースハンターです、何があるかわからないのなら次弾のためにポンピング開始しました。

一度は痙攣するように倒れたイノシシでしたが、20秒も経たないうちに起き上がってきました。
しかし想定内です、次弾のためのポンピングは終えてます。
黒猫さんも銃を構えていますが、次弾もエースハンターに任せてもらいました。

ぱああああん!!!!

スコープ越しに、これはとまったと感じとれるほどの手ごたえでした。

広告を越えた後には、止め刺ししたイノシシ写真を掲載しています。
そういグロい画像を好まない方は、ここまでということで。





さて、エースハンターで止め刺ししたイノシシです。
80cmのメスイノシシです。推定2歳くらいかなあ。
PIC_0112.JPG
眉間の出血はエースハンターによる止め刺しで、右耳のわきから出血しているのは、止め刺しした後に頸動脈を切って放血処理を行ったからです。

それよりも、良く見ると致命傷となった眉間の弾痕と、もう1つ出血跡があります。
PIC_01121.jpg
イノシシからすると、弾痕から右目の方向の右下部分に、多少出血見られます。

そうなんです、1発目ちゃんと当たってました。
ただ、頭蓋骨ではじかれたのか、角度悪く頭蓋骨で止まったのか、とにかく1発目で痙攣するように倒れこんだのは脳震盪だったと思われます。
2発目の弾痕が光って見えるのは、鉛部分のペレットかもしれません。しかし先についている真鍮製の円錐部分が脳に入って致命傷となったのでしょう。

5.5㎜エースハンターでポンプ10回での止め刺しです。
貫通弾の威力恐るべし!!ってとこですかね。

ただ1発目の感じを見ると、頭蓋骨の形状と弾丸の形状を考えると、突き刺さらずに滑った可能性が高いですね。
そう考えると、もし貫通弾で狙うなら威力うんぬんよりも、垂直に撃ち抜けるかどうかって話だと思われます。
かかった獲物は威圧なのか観念したのか、こっちをじっと見ることが多いです、そのために止め刺しを眉間を狙うことが多いと思われます。
しかしそういう状況下をまるで無視して考えると、横向きの目を狙ったほうが垂直に近い射撃になると思われます。

逆にイノシシでもシカでも、こちらをじっと正面で見るのなら、正面から貫通弾で心臓を狙ったほうが血抜きという面からも正解かも知れません。ただし白モツ部分を傷つけると大惨事になりますが・・・。



とにかく今回は、威力の無い空気銃の代表みたいな「エースハンター」で、イノシシの止め刺しを無事終えることができました。
今から振り返ると、2発とも、我ながらずいぶん冷静に撃つことができたと思います。

まあいろんな意味で、ありがたい体験と経験をさせてもらいました。








この記事へのコメント

  • けろあき

     黒猫さん、morimori さん おめでとうございます。
    幸先いいですね。料理とお味も期待するとして、距離はどれぐらいでしたか?弾の最終形状と先端がどこまで入っているかが気になります。また教えてください。ポリマグだったらダメだろうなー。
    2020年11月08日 01:48
  • morimori

    頭はタンを取ったら廃棄しちゃうんで、弾の確認はできません。今回は写真撮ったら、たまたま表面が光ったので、ポリマグ部分が頭蓋骨表面に残ったと判断しました。先端は頭蓋骨内にさえ入りさえすれば、後頭部までは到達するでしょうね。
    距離は5mです。これはエースハンターポンプ10回の第1ゼロインでもあるので、余計な計算をしないためにも、5mまでは近づきました。
    今期初獲物なので、いろいろと内臓も持ち帰りました。料理楽しみです。
    2020年11月08日 20:36