イノシシ「レバニラ炒め」を作ってみた

今回は単純にリベンジ料理です。

2年前にレバニラ炒め作って、実はあまりの不味さに一口で全廃棄してます

それから、ずいぶんいろんなこと学びました。
特に「アラキドン酸」と「鉄」が100℃以上になると、臭み最大の原因になるってのが、一番の収穫でした。

脂肪にはアラキドン酸が含まれており、血液には鉄が含まれており、
そのどちらも大量にまみえる内臓が「肝臓」です。
つまりレバーをフライパンでじゅうじゅう焼けば、それは強烈な匂いの原因となり、それが野生動物のレバーとなると、食べることができないほどの臭みとなるわけです。
今回は、徹底的に「レバー」に臭みを出させないための調理を心がけました。


まずは解凍したレバーです。持って帰ってきて水洗いもそこそこに、すぐに冷凍かけてます。
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つまり処理はこれからです。
多少、大きめに切り分けて、塩水につけることにします。
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30分放置しました。

さて、血抜きが終わったレバーを一口大にスライスしていきます。
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柔らかくても角が立つ感じで新鮮であり、色つやも健康なレバーであることがわかります。
素材はいいはずです、あとは調理技術だけの問題だと考えます。

調理技術で言うと、こういう筋っぽいところはできる限り切り取りました。
ちまちま作業すると、レバーは柔らかいから潰れてしまうので、大きめに切り取ってしまいました。
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切り分けたレバーに下味をつけます。
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しょう油
黒砂糖
生姜(チューブ)
グリルマスター
ごま油
日本酒

すべて適量です。まあ塩以外は小さじ1杯程度かなあって感じです。
そのまま10分ほど漬け込みます。

さて、フライパンにごま油とサラダ油を多少大目に入れます。
油の温度が上がるまでは強火でもいいですが、その後はごく弱火にします。
イメージとして低温での揚げ焼きをします。

漬けこんだレバーを、多少キッチンペーパーでつけ汁拭き取りながら、フライパンに並べていきます。
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あとは5分ほど経ったら、ちまちまとレバーを全て裏返して、また5分ほど経ったらレバーを裏返しって作業です。

油の温度が気になったので計ってみたら、ちゃんと60℃は越えてました。
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いろんな意味で合格ラインです。あとは表面に赤いドリップが浮かぶレバー内部に火が通るまで待ちます。
レバーさえ完成すれば、リベンジ的な部分は終了です。

この手の料理の場合、きっちりと火が通ってからでないと、味見ができないのが難点です。
初めて味見して、改めて塩とグリルマスターを適量加えました。


さて、レバーを取り出し、臭みの原因と成りうるフライパンに残った油は全て捨てました。
で、新しいごま油をきんきんに熱して、5cmほどに切ったニラを入れて、ちょっとしんなりするまで炒めたら、火を弱火に落としてレバーを入れます。
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ちなみに、ニラには塩していません。レバーのほうの十分な味付けをニラに移す感じです。

はい!レバニラ炒めの完成です!
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これはレバー好きにはたまらない!リベンジになりました!!
鶏レバーなの?!ってくらい、レバー臭を抑えられた料理になりました。
いやあ!普通に旨かった!!

まあ、正直低温加熱調理だったため、ずいぶん手間と時間はかかりました。
それでも2年前は全廃棄した部分を、ここまで美味しいと思える状態に料理することができました!!

最近思うのですが、肉って基本的にゆっくりじっくり火を入れるほうが、どの部位でも美味しく調理できるのではないかと。
焼いた感じが欲しいならガスバーナーで炙ってしまえば、表面だけ焼いた感じがでるのではないかと。

とにかく、いろんな意味でリベンジが成功しました!!

P.S.食べきれなくて、翌日残ったこのレバニラ炒めを食べるための「加熱方法」に異様に悩みました。
なぜならこれも経験済みですが、ジビエ肉の再加熱に電子レンジ使うと、内部まで一気に熱がかかるせいか、強烈な臭みにつながります。
通常なら、こんな手間のかかる再加熱方法は取らないのですが、通常の料理に掛けた手間を考えると、再加熱にもひと手間かけました。

具体的には、残ったレバニラをラップで包みそれをジップロックに入れて、小鍋に湯を沸かし火を止め、いわゆる「お湯ポチャ」しました。
この方法だと、次の日も前の日同様のレバニラを食べることができました。それもまずラップで包んだおかげで、ジップロックは汚れが付かない状態でお湯ポチャできました。

正直、レバニラの量が多かったので、食べきるまでは数日かかったのですが、それでも元は全廃棄だった部分を、数日は美味しく食べられたというわけです。

次に機会があればレバーを持ち帰るかというと・・・レバーは一応今回リベンジできたので、しばらくはいいです。
それよりも赤モツより、次は白モツかなあ。
いわゆる小腸かなあ・・・嫌な予感しかしないけど。








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