イノシシ肉で回鍋肉を作ってみた

今回は豚肉定番料理を、イノシシ肉にアレンジします。

部位は80cmメスイノシシの後ろ足の上部、多分「外もも」です。
今回は、スーパーで売られている豚肉を使っていつものように回鍋肉を作る様に、イノシシ肉でやってみようと思うわけです。

つまり、今回の最大のポイントは、
「手切りでできる限り薄く切る!!」
ってことです。
ただでさえ野生肉は固いですからね。
でも本当なら、ちゃんと解凍してちゃんと掃除して、固く臭い部分は取り除きたいのですが、今回のポイントはとにかく薄く切る!!ってことにつきます!!

さて、スライサーなんて文明の利器を持ってません。
男は黙って手切り!!(やっちまったなあ・・・byクールポコ)
切りやすいように半解凍の状態を待ちます。表面部分だけは多少掃除します。

で、できる限り薄く薄く丁寧に切っていきます。
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あっはっは!どうっすか?!
手切りにしてはずいぶん薄切りに出来たと思います。
ちゃんと研いだ洋包丁で切りました。やっぱり半解凍って状態が切りやすくて、私のような素人でも丁寧にやればこれくらいの薄切りにできました。
でも、今後普通の生肉でも薄切りにしたい時が出てくると思われるんですね。
・・・片刃の刺身包丁で、薄切りの練習もした方が良いのかなあって思う、今日この頃です。


さて、回鍋肉を作るだけなら、それもあまり考えずに作るなら、スーパーに回鍋肉のもとが売ってますので、それでも回鍋肉は簡単に作れます。

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ただ正直、回鍋肉って、大した調味料とか技術とか必要ないんで、市販品使わなくてもできますよ。
さて「野菜炒め」に関しては、最近私が愛読している「志摩さん」の本の技術を取り入れてます。
方法は、肉と野菜を炒めるのを分けるだけです。
野菜には塩を全くしない状態で炒め、肉には十分塩して炒めて、フライパンに野菜戻して完成。
このやり方だと、野菜のシャキシャキ感が十分に残って美味しいです。

では、実際に作っていきます。




今回はキャベツ半玉使いました。
まずは適当にカットして、白く固い部分から投入。
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適度にごま油入れてます。
適度に炒まったら、残りを全投入。塩はしません。
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フライパンから溢れんばかりの量ですが、炒め終ると、
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多少量減ります。
これを塩して野菜を炒めると、途中から大量に水分が出て止まらなくなってしまいます。
これは焼きそばを作る時の野菜炒めにも使えるテクニックです。

で、炒め終えたら別皿というか、完成回鍋肉を入れる皿にキャベツを入れておきます。

さて、薄切りにしておいたイノシシ肉に加えたのは、グリルマスターとごま油と、塩少々です。
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最後に味噌を加えるので、ここであまり塩を入れ過ぎないことがポイントです。
混ぜ合わせるのは、コンビニ弁当とかでついてくる割り箸です。野生肉を扱うときに、使い捨てができる割り箸が便利なことを、最近覚えました。
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あとはごま油で、豚肉をフライパンで焼くよりも多少弱めに、そうですね中火くらいで火を通していきます。
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一気に高温で炒めてしまうと、臭みの原因になるんですね。ジビエを扱う以上ここはじっくりいきます。
途中で水分が出てきたら、フライパンを傾けて、キッチンペーパーで吸い取ります。
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通常ならこういうドリップは旨味って考えますけど、ジビエの場合臭みと考えて処理してしまったほうが良いでしょう。
水分切ったら、追いごま油投入して炒めます。

で、イノシシ肉を炒め終えたら、回鍋肉が回鍋肉であるための調味料、
「豆鼓醤」
を入れます!
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ぶっちゃけ、炒めた豚肉とキャベツに豆鼓醤を混ぜれば、回鍋肉になります。それほど、豆鼓は回鍋肉とは欠かせない調味料です。

あとは弱火に落として、全てのイノシシ肉が豆鼓色に変わるくらいの量を混ぜながら入れます。
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イノシシに火が通ってますので、ここでようやく味見ができます。
塩分量は「美味しく感じる範囲で強め」です。
あとで大量キャベツと混ぜるからと、キツさを感じるくらい塩を入れると入れ過ぎです。
もし塩味が足りないなら豆鼓醤で調節します。

あとはフライパンにキャベツを戻して、ざっくり混ぜ炒めれば完成です。
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はい!イノシシ肉の回鍋肉です!
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何度も作った経験上、回鍋肉はキャベツと豆鼓が多めのほうが美味しいです。
辛い回鍋肉をご希望なら、肉を炒めるときのごま油に適量のラー油を入れればOKです。
とにかく豆鼓さえ入れれば回鍋肉になりますので、一度お試しあれ。

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で、実食してみると、見た目も味もいつもの回鍋肉なのですが、肉質がまるで違います。しっかりとした噛みごたえがあります。
ただ噛み切れないほどの固さにならなかったのは、半解凍での薄切りのおかげでしょう。
そして豆鼓とグリルマスターという個性のあるスパイスを使ったせいか、獣臭をまるで感じませんでした。
結果、自画自賛ながらも、
美味しいジビエ料理
になりました!

当たり前ですが、豚肉の定番料理に使われる豆鼓がイノシシに合わないわけがありません。
今回は普通に回鍋肉にしましたが、豆鼓と生姜で中華風イノシシ生姜焼きとか、さまざまなバリエーションというか応用は効きますので、いつもいつも肉料理に「グリルマスター」を勧めている私ですけど、豚肉料理だけに限らず、イノシシ肉を調理することに恵まれている方なら、豆鼓醤1瓶って、ちょこちょこ使っていつの間にか空になっている感覚です。
はい!豆鼓醤はお勧めです!!



最後に、イノシシ料理を考えるヒントを教えます。
家畜の豚の原種は野生のイノシシです。
イノシシ料理を考えるとき、イノシシ独自で料理を考えるよりも、自分の経験の中で美味しかった豚肉料理を思い浮かべて、その料理を豚肉を使って作れるようになり、そこにイノシシ肉をレシピとして落とし込んでいくのが、遠回りのように思えて、実は一番の近道のような気がします。
つまり、日頃から豚肉で鍋料理を作ったことが無い方が、イノシシ肉を入手したからと言って、いきなりボタン鍋作ると失敗する可能性が非常に高いという話です。

実際に、私はこのブログでいろいろなイノシシ料理を披露してますが「ボタン鍋」は一度も作ったことありません。
なぜなら私は、豚肉メインで鍋料理を作った経験がないからです。そんな私がいきなりイノシシ肉使って、ボタン鍋なんて挑戦するわけないじゃないですか

普段において、普段の食卓で美味しく食べることができる回鍋肉が、料理テクニックのベースにあるからこそ、例えイノシシ肉であってもアレンジすることができるというわけです。
そのアレンジにおいて、今回イノシシ肉に最大限にこだわったのが「薄切り」でした。それさえできれば、あとはいつもと同じように作りさえすれば、いつも通り美味しい回鍋肉がイノシシ肉に置き換わっただけになるとの算段でした。

ジビエ料理を作ってみて例えば失敗した場合、それがジビエのせいなのか?技術のせいなのか?ってのは、ちゃんと区別して判断しないと、自分の経験にならないっていう話でした。


これ本当に使いやすいのでお勧めです!他の肉系のスパイスだと、かなり塩分が入っているタイプが多いです。でもこれは塩分がかなり少ないので、いつも通りの塩コショウの後に使えるのところが気に入ってます!


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