この発想の発案は、先日紹介した「山と獣と肉と皮」という本に書かれていたものです。
大きな猪のオスなどは焼いたり煮たりすると匂いが出やすいけれど、塩麹に2日以上漬けこんでおくと、肉が柔らかくなるのはもちろん、臭みまで消えてゆく。スパイスで臭いを隠す料理法よりも、日本人好みの肉になる気がする。
本文抜粋
正直、今まで持ち帰ったイノシシ肉は、解体処理やら冷凍処理やらなんやかんやあって、スペアリブとかその日に食べることができる部位以外は、全て冷凍かけてました。
で、一度塩麹使ったイノシシ料理も記事にしたことあります。
この時は常温とはいえ2時間放置でした。
そうなんです、上記筆者は冷蔵庫で塩麹に漬けこんでいると思われますけど、それでも私は今まで、例え冷蔵庫とはいえ野生肉を2日も放置したことはありません。基本冷凍保管しかしたことないです。
これも本を読んでみればわかりますが、筆者はめったに入手できないジビエ肉を特別料理として塩麹に漬けこむわけではなく、知り合いからもらえる大量のイノシシ肉を、どうやったらスーパーで売っているような豚肉の様に扱えるかを模索して、塩麹に辿り着いたというわけです。
この方法は、日頃の私のジビエ肉との格闘とは真逆の考えです。
私は、普通に火を通せば臭く固くなる肉だから、そうならないように、どれだけ手間をかけて調理するかを考えます。
しかし筆者は、一般料理に扱えるように、前段階の処理を考えます。
「ハレとケ」でいうと、ジビエ肉は私にとってハレであり、筆者はケです。
なるほどなあ、確かに私もジビエ肉は徐々にハレというよりケに近づいてきたのかもしれません。
はい!今回は塩麹の下処理に全力投球して、あとは何も考えずに焼きます。そんな企画です。
さて、メスイノシシのロース肉を解凍し、ドリップはすべてキッチンペーパーで拭き取り、塩麹を全ての肉に回るくらい適量入れて、ジップロックの上から多少揉みこみ、冷蔵保存。気がついたときに上下を裏返して、基本塩麹が肉全体に回る様に配慮して、2日経ちました。
こんな感じ。
これをキッチンペーパーで塩麹をふき取ったらこんな感じ。
この時点で、触った感じが柔らかく、獣臭も少なくなった気がします。
で、目立つ筋膜等を掃除しながら、2・3㎜かなあ、無理しない程度の薄切りで切り分けました。
ここまでが、野生肉に対する心遣いでした!
あとはイノシシを忘れて、単純に豚肉の野菜炒めを作っていきます。
まずは塩せず野菜だけをオリーブ油で炒めます。
これは「回鍋肉」の作り方でも述べた、最近お気に入りの野菜炒めのテクニックです。
今回は使用したのは、小松菜ともやしです。
炒め終ったら別皿にとり、ごま油を熱してイノシシ投入。
野生肉だからと言って温度気にしません、豚肉の様に強火でガンガン炒めていきます。
赤い部分がなくなったら、焼き肉のたれを投入。
現在私は、焼き肉のたれは「たむら」に落ち着きました。
チャア~~~~~~~~~。
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あとは炒め終った肉と野菜を合流させ、
野菜に熱が戻れば完成です!
はい!イノシシ肉の野菜炒めです!!
いやあ!なるほど!美味いわ!
当たり前ですが、豚肉と違って多少の固さと匂いがありますが、こんな料理だと言われればこんな料理で、こんな素材だと言われればこんな素材です。
つまり普通に何事も無い通常の夕食の一品になると思われます。
なるほどなあ、冷蔵で塊肉で塩麹2日か。
これで、イノシシ料理において「ケ」の料理レパートリーが増えました。
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