いやあ!スリリングな一日でした!!
そして、得た経験が恐ろしいほど濃い一日でした!!
ケロアキさんは、こんな方です。
ケロアキさんをご存じない方は、一度ブログのほうをどうぞ。私と違って、きっちり猟果をあげている方です。
で、こんな足手まといな私を誘っていただいて、改めてありがとうございました。
さて、いくつも素敵な猟場を紹介されまして、猟場によって撃てるポイントと注意点、回収ポイント等も詳しく教えてもらいました。
もちろん私も猟師なので、法律上で初耳という話はさすがになかったですが、それを踏まえた上での注意ポイントというのは、改めてなるほどなあと感じることは多々ありました。
いわゆる私のカモ猟は、初年度から単独猟での独学だったため、どれが正解で何が間違っているかが、良くわかっていなかったといっても過言ではありません。
もちろん、ケロアキさんや黒猫さん等、諸先輩方からのアドバイスは、初年度からメチャクチャ受けていましたが、現場での実践は今回が初めてでした。
今回、独学の中で、正しかったこと間違ってたことがメリハリとして実感できたのは、たかが一日とはいえ大きな経験でした。
まあ逆に言うと、たかが一日とはいえど、得たものが大きい振り幅を作ったのは、真摯にカモ猟に向かってきた私の経験が下地にあることも事実です。多分初年度の私がケロアキさんの動きを見てても、何をやっているかさっぱりわからなかったでしょうから。
実際に初めての現場での、ボサ越しのカモまでの目測がけっこう正確だったのは、なかなか嬉しかったですね。これは私が独学で得た正しい経験です。
まあ、逆に経験不足のほうで言うと、この日は「種判別」で手こずりました。
たまたま逆光の場面が多く、コガモのメスだけではなく、コガモのオスでも、オカヨシガモと迷ってしまいました。
一度迷ってしまうと、泥沼化してしまって、どうしても撃てなくて、ちゃんと確認するために前進すると飛ばれるってパターンでした。
まあ、言い訳ですが、今期はわな猟の手伝いをメインにしている私がいて、カモ猟がサブになってまして、ちゃんと現場にいるコガモの姿を今期観察不足の私でした。
正直、くちばしの色にこだわり過ぎてました。
もっと自分の目測を信じたカモの大きさを考えれば、オカヨシガモに似ていてもずいぶん小さなカモだと気が付いたはずですから。
いやあ!この日は撃ちきれませんでした。
この日、最大のイベントだったのが、小さな川でした。
コガモの群れがついていた川で、私が狙っていた時に気が付かれて上流に飛ばれました。
それを追いかけて川上に2人で追ったのですが、ボサの切れ目の関係上、私はどうしても65mほどの遠射と判断して、ケロアキさんにお願いしました。
ケロアキさんは、私が限界と思った距離からやすやすと近づいて行って、最終的に47mでコガモを仕留めました。
私の目の前で、カモに近づく感じと、距離の測定、射撃姿勢と当たってからの回収の素早さ。
これほどのお手本を動きを目の前で見れたのは、これ以上ないほどの経験となりました!!
で、撃った後のコガモの群れが、上流に流れたのでケロアキさんはそれを追いました。私は下流にまだ数羽残っているのでは?!って考え、ゆっくり下流に向かいました。
その時に、対岸に散歩客を見ました。私もケロアキさんも動きを止めたので、散歩客は気づいていません。でもケロアキさん側の上流のコガモは反応しました。
ばたばたばた!!
バシャン!!
って、私のすぐ側に着水しました。
絶好のチャンスです!!
結構な距離離れた2人ですから意思疎通は取れないけど、
You撃っちゃいなよ!!
って、思いはビンビン感じていました。
わかってます、共猟を誘っていただいた時点で、ケロアキさんは今日私に何かを獲らせたい気持ちが強いことはわかってます。
それでも私は、それよりもケロアキさんの狩猟スタイルを見学したい気持ちでいっぱいでした。いつもの失敗をケロアキさんの前で行うよりも、成功例を目の前で見たかったんです。
で、成功例は今さっき目の前で見ました!そして絶好の機会です!
次は私の番です!
さて、コガモが間近に着水したということは、私はもう動けません。体は動かさずに3倍スコープだけでコガモを探し始めました。しかし足元近くにいるのか、私の方向からコガモの姿がなかなか確認できません。
でも時間かけて、ようやくボサの切れ目に、目測30mの距離に1羽のカモを見つけることができました。
ただ軽く逆光で、くちばしが濡れたような黒で、全体像もモノトーンのカモに見えました。
「・・・オカヨシか?!」
この思考ループにハマったために、長い時間撃てずじまいで、結局他のカモを探そうと体を動かした瞬間に、
バタバタバタバタ!!
って、私の間近のコガモが全て飛びました。
でもですね、何がすごいって、私のために長いこと待ってくれていたケロアキさんが、すぐに2羽目のコガモを仕留めました。
多分、私みたいな足かせがなかったら、この日定量までケロアキさんはカモを獲っていたでしょう。
うーーーーん、何が悪かったんだろう・・・。
やっぱり、プレチャージ悪魔の誘惑は強烈だよなあ・・・。
種判別は私の経験不足でしたが、それ以外の射撃に関して、
「プレチャージだったら、どうだったんだろう?」
って思いは、やっぱり強く感じる一日でもありました。
プレチャージは威力だけでなく、ポンピング作業なしで連射ができるのが、カモ猟において羨ましいです。
あと余談ですが、私、狩猟時の時計は万歩計機能のある時計をつけてます。
で、この日の歩数がこれです。
あっはっは!疲れた!!
いやあ!心の底から楽しかった1日でした!
けど疲れた。本当に体力限界まで遊ばせていただきました。
私のカモ猟は単独で、多分ケロアキさんも単独猟で、基本会話などありえない休日を過ごします。でも、この日は移動の車の中とか、猟場とかで、普通に会話しているシチュエーションが、強烈に新鮮で楽しかったです。
で、多分ケロアキさんは世間話の範囲を越えない程度で、何気なく話されたと思うのですが、実は私の心にずっしり深くまで突き刺さった話がありました。それは、
「僕はいろんなアウトドアが好きでいろいろやっているけど、
その中でも狩猟は究極のアウトドアだと思う。」
この言葉には本気で参りました。
元々、アウトドアを全否定するほどの生き様を貫いてきた、インドア派の私です。
たまたまジビエ肉に興味が出て、狩猟の世界に飛び込みました・・・正直初年度から、
辛いのなんのって!!
やっと理解しました。
私はケロアキさんとは真逆で、若い時からいろんなインドアを散々やってきました。その経験上、
「音楽は究極のインドアだと思う。」
って、私が発言してもおかしくないほど、私自身の人生を魅了してやまない趣味が音楽でした。
つまり私は、
「究極のインドアから究極のアウトドアに急激に変化した」
と言えるわけです。
そりゃ、心も体も精神も根性も、気力も集中力も、根柢の部分が180度変化したわけですから、ついていけるわけがありません!
本当に嫌なんです!!
朝早いのとか、寒いのとか、辛いのとか、外にいるのとか・・・。
でもですね、これも正直なところで言うと、いったん家を出てしまって猟場に向かう瞬間から、楽しくなっている自分がいます。
強烈なボサに立ち入り、その隙間からカモを見つけて、スコープで捉える瞬間!
罠にかかった生きたイノシシを、私の手で殺し、その後解体していく作業!
この心境の適切な言葉が見つからないのですが、やっぱり、これ以上ない非日常感を味わえるのが、狩猟なのかなあ・・・。
ライブでステージに立ち、客前で演奏する究極の非日常感を若い時から続けてきた私です。
それこそ日頃の練習は楽しいだけではありません、地味に苦しい練習をひたすら続けるものです。
そういう、苦しみの末にある究極の非日常感の楽しみを知っている人間だからこそ、私は狩猟を心底嫌だ!って思いながらも、狩猟を心の奥底では楽しんでいる自分がいるのかも知れません。
何て言うのかなあ、ケロアキさんとの共猟は、単純な経験だけではなく、今後の狩猟人生すら左右しかねないほどの1日となりました。
なるほどなあ・・・俺は究極のインドア趣味を捨てて、何も知らないまま究極のアウトドア趣味に飛び込んだのか・・・そりゃ今でも狩猟を全否定するほどの疲労に包まれるわなあ。でも、嫌と言いながら狩猟を心の奥の奥では結構楽しんでいたんだよなあ・・・。
そんな、自分の気持ちが正直ずっとずっと理解できなかったけど・・・そういう事かあ・・・。
狩猟かあ・・・メチャクチャしんどいけど、メチャクチャ面白いなあ!!
改めてケロアキさん、楽しい1日素敵な1日をありがとうございました!
また共猟しましょうね!
この記事へのコメント
けろあき
私もずっと独りでやってきたので、やってること正解かどうかも判んないですし。マネしちゃだめですよ。
いやーでも楽しかった。「名言」は出るし、新しいポイントも見つけられましたし。気分も変わったし。何より楽しかったですね。
ぬーに出会えなかったのは残念でしたが。
これからも感謝の気持ちは忘れずに頑張りましょう。またご一緒に。
ありがとうございました。
morimori
正直、私はまだ体中のあちこちが痛みます。でも楽しかったなあ。
黒猫
できれば3人で出かけてみたいですね。私は今期、2種をメインに活動したいと考えていましたが、猟場の動物の動きを見ると、まだまだダメかも。
私的には、狩猟は究極のインドアスポーツ?自宅で罠を作り、山に仕掛けたら獲物がかかるのを自宅で大人しく待って。。。って、インドアで動いてないやん!
morimori
まあ、カモ猟は当たるか外れるかのドキドキ感は、わな猟よりも強烈に楽しめるのですが、強烈にしんどいです。
そう考えると、散弾銃での山中のしのび猟なんて、やれる気がしません。