今期から、本格的にわな猟の手伝いをメインに動いている私がいます。
で、せっかく罠現場に行く際に、他にも私ができるいろんな手伝いができるんじゃないかと。
その1つが糠でした。
黒猫さんは、わな猟で糠を使うこともあるので、その持ち込みを私も補おうかなあと。
でも正直、糠なんてもらってきたことありません。
ただ福井県は米の生産地でもあり、スーパーの敷地内に「コイン精米所」があることも、うっすら知ってました。
多分そこに行けば、糠が手に入るのではないかと。
で、初めて行ってみると、コイン精米所の奥というか横に扉があって、誰でも無料で持っていけるようになってました。
なるほどなあ・・・こんな感じなんだ。
初めての糠は、思っていたよりも手軽に入手できました。
さて、その時結構な量を入手したと思っていた糠は、現場に持っていくとなかなか微々たる量でした。
で、最初に入手した糠のコイン精米所に訪れたときの話です。日は落ちて暗くなってました。
糠なんか・・・って思っていたのですが、先客がいました。
ただ、その先客の糠の取り方の執着が異常だったんです。ずいぶん時間かけて根こそぎ掻っ攫う感じでした。
私はなんとなく興味あって、順番待ちの感じで待ってました。
10分後、ようやく糠を取り終えた、目つきの鋭い老紳士。そんなでかいビニール袋があるんだ!!ってほどの袋一杯に糠が入ってました。
で、順番待ちしてた私を見て、さすがに悪いと思ったのか、
「ああ、好きなだけ持っていってください!!」
「いやいや、私はこの袋分だけあれば十分ですよ。」
私の手持ちのビニール袋に糠を入れながら、世間話をしてくる老紳士。
「・・・ぬか漬けか何かですか?」
一瞬いろいろ頭の中迷ったのですが・・・一般人を装うことにしました。
「ええ、ぬか漬けです。」
「いやあ!若いのに感心ですね!!」
私はもともと童顔なので、いつもいつも年相応には見られたことがないです。まあこのときは暗かったですからなおさらです。
さて、老紳士は確実に猟師です。
私なりにこの会話ずっとずっと我慢してました。
さて反撃の一撃です。
「それにしても、すごい量ですね!その糠!!」
そんな量の糠で何するの?!って目で老紳士の目を見つめました。
老紳士は、多少困った感じになったまま、
「・・・。」
無言のまま会釈しました。
あっはっは!
やっぱりあんた猟師だろ!!
それも猟友会の集まりで見たことない顔です。
自分の地区では糠を取り過ぎて遠征してきたかな?!
さて、その日以来、糠の争奪戦が始まりました!!
とにかく、家から近いコイン精米所は、底が見えるほど空の状態が続きました。
気が付けば、休みのたびにコイン精米所を回る私の姿がありました。
でも、やっぱり米どころの福井県ならではですかね。根こそぎ取られた糠も、あきらめずに数日ごとに回ってみると、数センチの糠が溜まっており、それを根こそぎ掻っ攫っただけで、私のビニール袋は満杯になりました。
あくまで私は手伝いの予備の糠なので、そんなに量は必要ないんですよね。ただ、もし私が本格的にわな猟やり始めた場合、先日の老紳士くらいの量の糠をかき集める日々が続くのでしょうか。
なるほどなあ、わな猟の撒き餌として糠が選ばれる理由は、
質・量・コスパ
ですね。
うーん、やっぱりわな猟は、カモ猟とは違う視点があって、それはそれで面白いです。
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