ウリボウの3種赤モツ焼き肉

先日、何気なく「ウリボウ」ってググってみてビックリ!!
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そうでした!そうでした!
ウリボウって、ウリの模様に似た縞模様があるから、ウリボウって呼ばれるんですよね。
で、このウリ模様が出るのは、乳飲み子の赤ちゃんイノシシの時だけです。

あっはっは!
このブログ内で、今まで散々ウリボウって表現してましたが、正確にはウリボウではなく、未成熟イノシシ、子イノシシでした。
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オスメスの判別が難しいほど小さいけど、もう縞模様はなく、罠にかかっても怯えるどころか威嚇してくる姿は、小さくてもイノシシです。
あっはっは!でもこのブログでは、子イノシシのことを今後とも「ウリボウ」と表現していきたいと思います。




さて、ウリボウの赤モツをどう料理しようか考えていたのですが、ウリボウは肉自体もくせがなく万人向けだということに気が付いたので、赤モツも万人向けの料理として、単純に焼き肉にしようかと考えました。

まあ、それでも下処理はしていきます。
まず冷凍庫からだした赤モツの入ったジップロックに、牛乳を入れて自然解凍します。
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牛乳は臭み抜きの常とう手段です。
で、解凍が終わったら、何度も水を変えながら洗います。

さて、今回主役となる赤モツ3種類がこちらです。
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写真左から、心臓(ハツ)・脾臓(チレ)・肝臓(レバー)です。
多分、焼き肉好きな方でも、脾臓(チレ)ってあまりなじみがないと思われます。
私も今期から持ち帰るようになった部位です。
前回チレを料理した記事がこちらです。

さて、今回は3種類の赤モツをいっぺんにフライパンで焼きます。
まずは3種類とも、焼き肉で食べるくらいの大きさに切り分けました。
その状態で何度か水洗いで血抜きして、キッチンペーパーで水分をある程度拭き取った状態がこれ。
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あとはごま油して、中火で普通に焼いていくだけです。
いわゆる一般家庭的な焼き肉です。
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私の料理記事ではお馴染みの「グリルマスター」と、塩コショウで味付けしてます。
これ本当に使いやすいのでお勧めです!他の肉系のスパイスだと、かなり塩分が入っているタイプが多いです。でもこれは塩分がかなり少ないので、いつも通りの塩コショウの後に使えるのところが気に入ってます!

火が通ったら、チョット味見・・・。
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うん、やっぱり焼き肉感が欲しいので、焼き肉のたれを投入。

はい!ウリボウの3種赤モツ焼き肉の完成です!
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いつもいつも、私の料理は茶色くて、映えなくてすいません。
ただ、今まであれだけ内臓に苦戦してきたのですが、今回火加減とかあまり考えずに焼いた割には、普通に美味しかったです。
やっぱりウリボウは、肉だけではなく内臓もくせがないことがわかりました。

正直、ウリボウから取れる肉の量はかなり少ないのですが、でも大人イノシシの何倍も食べやすい肉なので、ウリボウがかかったときには、できる限り余すことなく持ち帰ったほうが良さそうです。




さて、最後に少し内臓、一般的には「モツ」と呼ばれる部位の話をします。

私は今回の内臓料理を「赤モツ」と表現しました。
で、赤モツとは何ぞや?って話なのですが、見た目血液量が多いため赤く見える内臓のことを赤モツと呼びます。
具体的には、肝臓・脾臓・心臓・肺臓・膵臓・腎臓のような内臓です。
現場での解体時でも、持って帰ることもその後の処理も、それほど難しい部位ではないです。
ただし、調理において火加減をあやまると、とたんに臭みが強烈に出る部位です。特に野生肉は。

内臓にはもう1つ「白モツ」があります。
多分、一般的に「モツ」というと、白モツのほうが主流です。
白モツは見た目白い内臓で、一般的には消化管です。
具体的には、胃・小腸・大腸です。
簡単に胃といっても、牛には4種類の胃がありますし、基本的には草食動物の小腸と大腸は長いので、モツとして結構な量が取れるわけです。

そのために、牛モツとか豚モツというと、基本的に小腸か大腸の白モツのことを指すわけです。

で、今期、脾臓に挑戦した私ですが、実は白モツ、小腸も挑戦しようと思っていたわけですよ。
でも、解体時、半透明の小腸の中に泥だらけの流動物を見たら、持ち帰る心が折れました。
で、別の日の解体時、小腸の中身が何も見えずきれいな状態だったので、これならと思ったのですが、小腸を切断してすぐに胆汁が滴ってきたときには、やっぱり心折れました。

そうなんです、白モツの内部には消化物があり、それをきちんと処理しなければ、食用の素材までたどり着かないというわけです。
小腸でこれです、大腸なんて内部はうんこまみれです。それを内壁のひだからうんこをこそげ取るように、きれいに水洗いしなければ、やっぱり食べる気がしないわけです。
これですね、白モツは持ち帰る段階から処理までが大変です。本当にこの部分が強烈に大変だと思われます。
逆に言うと、それさえ終えれば赤モツと違って火加減なんて関係なく、焼き肉・もつ鍋、似ても焼いても美味しい部位となる気がします。

今回の経験で、赤モツは今後もウリボウなら積極的に持ち帰りたいです。

はああ、それでも白モツ持ち帰りは勇気が出ないなあ・・・。







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