今回は低温調理の安全性について述べていきますが、健康と命に直結する話なので、憶測を絶対に混ぜない、データによる数字のみを判断基準とします

まずは現在の厚生労働省の野生鳥獣肉に関しての指針の抜粋
中心部の温度が摂氏 75 ℃で 1 分間以上又はこれと同等以上の効力を有する方法により、十分加熱して喫食すること
これが現在の食肉豚肉を含めての基準です。
で、同等以上の効力ということで、
63℃30分
って低温調理の基準が一般的には知られています。
これもググってみると一般的にはこんな感じの表が出てきます。
より引用
まあこの基準さえ守れば、確かに事故なく低温調理肉は楽しめますけど・・・。
何となく腑に落ちなかったので、もう少し調べてみました。
さてこの表ですけど、塊状の肉なら、この中心温度でも良いとのこと。
この表では63℃が瞬時です!!
では、前者と後者の何が違うかというと、元々後者の表は塊肉の扱いの基準で、前者は加工肉の扱いの基準でした。
それがですね・・・
から、塊肉を加工肉同様に厳しく制限したみたいですね。
ふーーーーん、なるほどなあ・・・。
さてさて、次に塊肉の中心温度の話。
ジビエ肉でも低温調理でも、一番気になるのはやはり、
塊肉の中心部分が、希望温度に達するまでの時間です!!
その目安となるのが、次の表です。
解凍した肉が水温より0.5℃低くなるまでのおおよその加熱時間
より引用
この表を読む言い回しがチョットわかりにくいので補足すると、
「解凍肉を60℃設定で低温調理するときに、59.5℃になるまでの時間」
となります。
つまり、50mmの板状の塊肉の中心温度を63℃に上げたいのなら、63.5℃設定で3時間30分かかるということです。
これなら理解しやすいですね。
あと板状の肉で言うと、30㎜を超えたところから、5㎜刻みで30分毎増えているのがわかります。これも50㎜以上の厚みのある肉に対しても目安となるでしょう。
ここまではネットからの引用データで、純粋にデーターの引用でした。
さてさて、ここからは考察ではなく独り言です。
えーと、冷凍庫に残っていたイノシシの背ロースを解凍したら、一番分薄いところで5㎝かあ。
まあジビエ肉だから安全策で板状塊として計算すると、中心温度を63℃にしたいと考えた時、63.5℃設定で中心に到達するのが、3時間半後かあ。
元々の設定で言えば「63℃瞬時」だから、これでいいかもしれないなあ・・・。
まあ解体途中で、肉表面がいろいろな菌に汚染された可能性は否定できないから、低温調理器のみの加熱では、さすがにジビエ肉は食べれないなあ。
ただ私はガスバーナー料理研究家!!
肉表面はガスバーナーで焼ききって完全殺菌!!

あっはっは!肉表面付着のウイルスや細菌なんぞにガスバーナーが負けるか!!
これは新しいジビエ肉の食べ方を発見したかもしれないなあ・・・。
当たり前ですけど、皆さん、低温調理の温度管理とか、ジビエ肉の扱いとかに関しては、もちろん厚生労働省の基準に従ってくださいね。
国に従って生きて、何か問題あれば、国に問い合わせてください。
それではみなさん、安全に食を楽しみましょう!!
P.S.食に関して雑学。
関西では、フグの刺身を「てっさ」って現在でも言います。
その語源は、元々フグのことを「鉄砲」と呼んでいたようで、理由は、
「当たれば死ぬ!!」
で、その鉄砲の刺身だから
「てっさ」
というわけです。
で、お上からフグを禁止されていたのにも関わらず、それでも食べたい関西人は隠語で「鉄砲」と呼びながら、フグ食をやめられなかったわけですね。
生食って、日本人は昔から命がけでも食べていた民族でした。
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