前回はジビエ肉の設定温度について考察してみました。
現在の基準は肉の中心温度が「63℃30分」で、過去は「63℃瞬時」でした。
これはイノシシ肉やシカ肉等のジビエ肉だけでなく、家畜肉の豚肉にも適応するべきだと私は考えます。
多分ここまでは何も問題ないでしょう。
しかし、家畜肉には豚以外にも牛と鶏があります。そしてそのどちらも昔々は豚肉と違って生食していた肉です。
私の感覚では、豚肉と同じ基準で牛肉や鶏肉に火入れするのは、多少乱暴だと思います。
で、調べてみました。
まずは牛肉です、厚生労働省の基準から。
いろいろ厳しいこと書かれてますけど、加熱方法として、
「表面から1㎝までの部分を60℃で2分」
とあります。
ただこの基準は「生肉」例えば、タルタルステーキやユッケや牛刺し・牛叩きが当てはまるらしく、ステーキは対象外らしいです。
私は「ローストビーフ」と「レアステーキ」と「牛叩き」の違いが良くわからなくて、というか、なんで牛叩きだけが生肉扱いになるのかがさっぱりわかりませんでした。
それで、いろいろググって調べてみると・・・まあいろいろな意見はありましたけど、まとめると、
ローストビーフやステーキは、オーブンとか鉄板とかフライパン等で調理されているので、中心部は赤く見えても中まで火が通っているとのこと。
一方、牛叩きは表面だけ炙っているので、中は生肉だから基準として生肉になってしまうとのこと。
・・・。
全く納得できないので、調べる方向性を変えました。
調べた限り、低温調理器大手BONIQのこのHPが一番参考になりました。
表題見てもらうとわかるのですが、私がジビエ肉と豚肉をなんとなく同じ設定で良いのでは?ってのは合ってました。
あと、厚さ30㎜で60℃設定の場合、3時間半かかるというのは、基準として覚えていてください。
じゃあまず牛肉から、
設定として、牛肉もラム肉も同じみたいです。
で、厚さ30㎜60℃設定で、2時間ですね。ジビエ肉よりは半分近く加熱時間を短縮しても安全だというわけです。
次に鶏肉、
同じく厚さ30㎜60℃設定で、2時間5分、ほぼ牛肉と同じ加熱時間と考えても間違いではなさそうです。
さて、私が購入したアイリスオーヤマの低温調理器に付属してきたレシピ本から、
ローストビーフの設定温度が57℃3時間となってます。
写真で見る牛肉の厚さが30㎜と仮定すると、BONIQの57℃の時間は3時間15分。まあ両企業とも似たような加熱ラインを提案しています。
次に鶏むね肉レシピ
まずはアイリスオーヤマの鶏むねハム
67℃1時間半設定です。
正直設定温度の高さに納得できなかったので、BONIQのレシピHPで調べてみました。
BONIQのほうはサラダチキンのレシピを取ってきましたが、それでも加熱時間は60℃1時間10分です。
そうだよなあ・・・鶏の胸肉に67度もの熱は必要ないと思うんだよなあ・・・。
多分、ローストビーフと違って、肉の厚みの差と、表面の殺菌を行うための温度のような気がします。レシピがこのままスライスして食べる「鶏むねハム」なので。
食中毒が怖いなら、最後に表面だけガスバーナーで炙ればよいでしょう。それ以上に、中心部までの温度を必要以上に上げることはないと思われます。
なんか腑に落ちない・・・。
この考察は続きます。
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