正直、私の山のフィールドサインの読みは、素人に毛が生えたくらいです。
でもこんな準素人の私にこんな依頼が舞い込みました。
「山裾にある実家の墓の周りが、最近荒らされていて、イノシシじゃないかと思うんだけど、調べてもらえませんか?」
まあ、人の墓の周辺なんて全く気乗りがしなかったのですが、それほど遠い距離じゃなかったのと、逆に罠猟の猟場になるのでは?!って考えて、ロケハンもかねて、依頼をOKしました。
さて、指定された場所に向かいました。
遠目から見ると、立派な山です。イノシシどころかクマがいてもおかしくないでしょう。の、山裾入ってすぐに低い手作り柵付きの畑があり、30mも進まないうちに、その墓を発見しました。
で、その5mほどわきにあった掘り返し跡がこちら。
うーーーーん、何か違和感。
で、その林に向かう奥のほうにもう1つ掘り返し跡を発見。
この場所で、私の違和感が決定的になりました。
実はこの部分のむき出しの土がものすごく柔らかく、上に乗ると靴の半分くらいまでずぶずぶと埋まるくらいの感触がありました。
にも関わらず、動物系の足跡がまるで見つかりませんでした。
なんか人為的じゃね?!
って、思った瞬間に、目の端にこんなもの捉えました。
10mほど離れた場所に、脚立がありました。
どこかの誰かがこの場所で、何らかの作業をしていたことは間違いありません。
だいたいイノシシの仕業なら、足跡だけでなく、もっと深くもっと荒れた感じになると思うんです。
それに簡易的な柵があるとはいえ、近くに畑があります。イノシシならそっちを狙うと思うんですけどね。
私の中では「野生動物ではなく人為的な跡」と結論付けました。
さてさて、最初の直感的に私はイノシシが存在する山だと感じました。にもかかわらず、ここまで野生動物のフィールドサインの発見に空振りしたのが、何となく自分の中で納得いかなくて、多少山のほうに入ることにしました。
ゆっくりと登りながら、けもの道とフィールドサインを探すのですが、まるで見当たりません。私の経験不足のためなのかなあ・・・ベテランさんならさっきの掘り返し跡も野生動物の仕業だと思うのかなあ・・・って考えていたときに、こんなの現れました。
ペンキの汚れで読みにくいですが、
「イノシシ侵入防止のネットが張られています」
と書かれています。
ここは出入り口ですね、ネットはこんな感じです。
多少見て回った感覚で言うと、ネット自体は破れもなく、機能している感じでした。
ただ、やっぱり最初の自分の感覚が正しくて、ここはちゃんとイノシシがいる山だということが証明されました。
で、依頼主には、様々な写真とともに私の意見も含めて報告しました。
一応感謝されたのですが、正直自分の判断が本当に正しかったのか?!どうかが今でも迷います。
ただ1つ反省点は、山裾とはいえ夏山に軽装備で入ってしまったことです。
ものごっつう、蜘蛛の巣がありました!!せめて杖くらい持ち入るべきでした。
最後にこの場所で罠猟が可能かというと・・・あの黄色の扉を開けて入る勇気があるかどうかですね。
やっぱり難しいのかなあ・・・。
この記事へのコメント
黒猫
画像がよく見えなかったのですが、黄色い扉の問い合わせ先は営林所でしょうか?
網を張ってイノシシ対策をしている、わざわざ扉を作って問い合わせ先を書いてある。これはもう、OKっていうフラグでは?
イノシシの狩猟目的で問い合わせれば、山の持ち主などの情報が得られるかもしれません。うまく行けば、歓迎してもらえるかも!
morimori