鴨南蛮そばと改良版鴨レアロースト

今期5年目にして、初日に2羽カルガモを獲りました。
で、1羽目を料理した記事は書きました。
今回は前回料理した経験を活かしながらの2羽目の料理です。

さて、解凍したカモの残った毛抜きと毛炙りと、そして解体と・・・って時に、知り合いからこんなのもらいました。
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いわゆる手打ちそばです。多分、年越しそばの練習用の余りだと思います。
これって他県の方からすると、かなり珍しいことかもしれませんが、福井県在住で知り合いで蕎麦打ち趣味の方がいると、とたんにあるある話となります。

もう少しこの話を掘り下げますね、
2016年10月に私は「福井県の蕎麦は日本一」って記事を書いてます。
当時の私の記事を読まれた方は「何を言ってるんだ?!」って思われた方がほとんどだったと思います。
しかし時は過ぎ2021年3月に全国でのネットアンケートで、
福井県が「おいしい蕎麦都道府県」の1位を獲得しました。

ね!!言った通りでしょ!!
ただこれは、私に先見の明があったわけではなく、福井県人の食文化と蕎麦愛好家の多さを考えたときに、福井県内だけでなく、全国的に考えても美味しいのは蕎麦だと、当時の私は感じただけです。


閑話休題、さてちょうどカモのもも肉から骨を外し始めていたところで・・・で!気が付いたんですね!
「鴨南蛮蕎麦を作ろう!!」
って。
で、足の骨を水から鍋に投入して、出汁を作っていきます。
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出てきた灰汁は丁寧に取り、減った分の水を補充しながら弱火で放置。

で、これをどんぶりに入れて汁として足りない分の水を足し、麵つゆを入れて濃さを決め、鍋に戻して沸騰してから弱火。
まずは汁は完成です。

次に手打ちそばですが、麺類の中でも特に蕎麦はたっぷりの沸騰湯で湯がくのがコツです。
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生蕎麦なので再沸騰してから1分弱くらいで十分です。
あとはザルに湯を切り、鍋に水をため、そこに蕎麦を戻して冷ましてからザルへ。同じ工程の中で蕎麦の中に手を入れても熱くない程度まで冷めたら、麺を揉み洗いするようにぬめりを取ります。で、ザルへ。

実は福井県特有の「おろし蕎麦」ってのは冷たい蕎麦なんですよね。
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つまり、逆に言うと暖かい蕎麦を食べる文化が福井県人にはほぼ無いんです。
でも、今回は正統派の「鴨南蛮蕎麦」を作るために、暖かい蕎麦にします。

さて、冷やした蕎麦を汁の入った鍋に入れ、同時にカルガモのささ身肉と、風味付けで脂身を入れました。
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あとは再沸騰するまで火を入れれば完成です。

はい!鴨南蛮蕎麦です!!
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私がネギが嫌いなもので、入れてないためにいろどりの悪い蕎麦になってしまいましたが、狙い通り、ちゃんとカモ臭がする蕎麦になりました。

うーーーん、悪くはないけど、やっぱり福井県人の感覚として、蕎麦は冷たいほうが旨いな。
そうか!!
蕎麦は冷たいままのざる蕎麦形式で、つけ汁を濃く熱くした「鴨南蛮つけ蕎麦」なら、もっと美味しく食べれたカモしれないなあ。

あと、熱いスープと熱い麺で、鴨の脂をきちんと使うのであれば、鴨ラーメンのほうが美味しいカモしれないですね。
夢は広がります。




さてさて、鴨南蛮を紹介しすぎて、記事が長くなってしまいましたので、あとの料理はサラっと流します。
まずは改良版鴨レアロースト
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基本の作り方は前回とほぼ同様で、フライパンとガスバーナーの共同作業です。
前回はレアステーキって紹介したのですが、最後に薄くスライスするので、ステーキではなく鴨ローストですね。
前回同様にレアにつくってます。
さて、前回と改良した点はまずはわさびソースで、すべて適量です!
まあ簡単に説明すると、しょう油とレモン汁は1:1くらいで入れ、チューブわさびは6㎝超って思い切って入れて、そこにチョットだけオリーブオイルと、チューブ柚子胡椒を入れ、ちゃんと溶かし切るように混ぜ、味見して、わさびが強いならしょう油とレモン汁を足し、ドレッシング感が無いならオリーブオイルを足しって感じで、単独だとかなり刺激的なドレッシング的味を目指します。そこに刻んだパセリを追加しました。

カモ肉の方ですが、前回は和食に振り切るために焼くときの塩しかしてませんでした。
今回は和洋折衷的にも、美味しい料理を目指したので、アルミホイルに包む前に、胡椒とグリルマスターを追加しました。

これ本当に使いやすいのでお勧めです!他の肉系のスパイスだと、かなり塩分が入っているタイプが多いです。でもこれは塩分がかなり少ないので、いつも通りの塩コショウの後に使えるのところが気に入ってます!

グリルマスターは私の肉料理の必須アイテムなんですが、ガーリックパウダーが入っているので、使うとどうしても洋食系になります。
ただ今回はわさびソースに、オリーブオイルだけでなくパセリまで加えたので、だったら肉本体にもグリルマスター使って、和洋折衷にしようと思ったわけです。

正直、前回の料理より美味しかったです!
実はカモ臭は今回の個体のほうがしたのですが、グリルマスターによるハーブ効果と、わさびソースのおかげです。
わさびソースの役割で言うと、カモ肉のジビエ臭に、わさびとレモンが強烈に効果があります。足りなかったらパセリを追加すると十分です。


ちなみにもも肉も、ほぼ前回の記事のように調理してます。
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前回と変更した点は、脂身部分だけ集めて揚げ焼きして、その脂を捨てバター加えてから全体的に焼いてます。
まあ一般的に鴨の脂身に臭みがあるから、ギリギリまで脂を出す調理法ですけど、食べてみて感じたことは、
「そこまで神経質にならなくても、美味しいんじゃね?!」
ってことです。
具体的に言うと「カモ脂をバターに置き換えなくても良かったんじゃね?!」
って思いました。
カモ臭をあえて薄くせず、カモ脂にクミンとターメリック加えて、そこにパセリやハーブを利かせたほうが、より鴨料理として美味しくなるカモしれません。


いやあ!改めて鴨料理と真剣に向き合いましたが、
鴨肉は面白いです!!
料理していて楽しくて、食べて驚くほど美味しい食材です!!
ただ、外国産の合鴨では、こんな料理を絶対に作れないので、猟師冥利に尽きるということです!!


とにかく私の心境として、もっともっと鴨料理をバンバン作りたいんだけど・・・最近獲れないし当たらないんだよなあ・・・
プリチャージ悪魔.jpg
へ・た・く・そ

くやしいです!.jpg








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