キジ鍋とキジ酒とetcのキジ料理尽くし

まずはキジ鍋です。
鍋のベースとなるのは、前回紹介した「キジ出汁」です。
超硬水のコントレックス使って、超絶に美味しく仕上がりました!
味付けはしょう油だけ、味見して少し物足りなさを感じる程度の量を入れました。
で、主役となるキジ肉はこちら!
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写真上がもも肉で、下が胸肉です。この時点で旨そうです。
鍋の具には白菜と焼き豆腐だけにしました。今回は純粋にキジを鍋で味わうのが目的だからです。
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味付けはポン酢のみでいただきます。

はい!キジ鍋の完成です!!
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鍋としては、かなり上質な鍋になりました。
ただメインのキジ肉が、加熱時間をできる限り短くしたつもりですけど、それでも硬くなってしまったのが残念です。
まあ、ただ嫌な感じの硬さではなかったので、美味しい部類の料理にはなりました。

あと、このポン酢なのですが、福井県小浜市で作られているポン酢で、今回初めて使ってみました。
いやあ!旨い!!鍋好きの方にはお勧めです!!

なるほどなあ・・・キジもカモと同様に、火入れはなかなか難しいなあ・・・。
つまり、鍋仕立てにするにしても、キジ肉自体には別枠で火入れしたほうが良いってことか・・・低温調理とか?!
次のキジ料理の構想が膨らみます。


次にキジ酒です。
私も今回キジ料理を調べる中でたどり着いたのですが、キジ酒を知らない方はこちらの記事をどうぞ。
いわゆる正月の宮中儀式に出されるハレの酒ですね。「お雉さま」とも呼ばれるらしいです。
で、私なりにアレンジ加えながら、「お雉さま」を作っていきます。

色々調べると、キジ酒にはささみが多いように思えたので、私もささみ肉を一本使いました。
まずはキジささみにごっそりと塩します。
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このまま15分ほど放置したのがこれ。
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ああ、イメージ通りです。やりたかったのは、ささみ肉に残るジビエ臭さと余計な水分を塩分で吸い取るイメージです。ささみを触った感触が、しっかりとしているのが、余分な水分が抜けた証拠です。
で、表面の塩を洗い流して、きっちりとキッチンペーパーで水分を抜きます。その後、寿司ネタにするような大きさで切り、炙り用のタジン鍋に並べました。
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なんというか・・・写真からでも伝わってもらえると思うのですが、熟成した赤身のような締まった感じがあります。本当にこのまま寿司ネタにできそうなくらいです。これは私のイメージを超えてきました。
で、ガスバーナーで炙りました。
フライパンでの焼きを選ばなかったのは、油を使いたくなかったからです。

さて、熱燗を用意します。今回は色の変化がわかりやすいように、透明グラスに日本酒入れてレンチンしてます。
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熱々の日本酒熱燗に、炙ったキジ肉を全部入れて、ある程度冷めるまで放置。
はい!キジ酒の完成です!
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これは旨い!旨すぎる!!
旨すぎて、一時写真撮るのを忘れてしまったほどです

ジャンルとしてはフグのひれ酒に近いです。
でも、ひれ酒よりも旨味が強いです。

キジ酒でキジ鍋!至高のひと時です!!
キジを入手できる環境にいる方なら、この組み合わせは絶対的にお勧めです!!

実は翌日も使いまわしてみました。かなり薄くなりましたけど、それでも酒の量が減ってくると、底のほうに美味しい美味しいキジ酒が現れました!
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やっぱり、お雉さまは、キジ肉を入手できる方で、日本酒が飲める方なら、絶対的におすすめです!!


さて、他にもキジ料理を作ってますので紹介していきます。



それではまずキジそぼろです。
これは廃品利用料理です。いわゆる8時間似たキジガラにくっついている肉を剥がし集めて、作る料理ですから。
集めたら、こんな感じで肉が集まりました。
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キジは腱が多いので、膝関節より下はガラとして扱いましたし、首つるからもなかなかの量の肉が取れましたので、こんな感じになりました。
これを全てみじん切りにして、少しだけキジ出汁加えて、パサパサ感を無くすためのごま油と、味付けはしょう油と黒砂糖です。
作り方はいり卵を作る感じで作りながら、途中味見して、足りない調味料を追加していくって感じです。

なかでもごま油は必須です。出し殻についていた肉って、パサパサ感が強くて、しっとりって感覚に戻るまでに、自分の感覚以上のごま油を必要とします。とにかく味見して、足りないものを追加しながら火を入れる作業の繰り返しです。
最後にしょう油だけでは塩分が足りなかったので、塩も追加しました。

はい!キジそぼろが完成です!
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さて、これはめちゃくちゃ旨い料理かというと、逆です。これに使われた「キジ出汁」が旨い料理です。
で、残った出汁ガラには、旨味も臭みも残ってないけど、こんな感じで油分を足しながら甘辛い感じで仕上げると、食べれなくはないです。
いわゆる動物性の油はないので、冷えても固まりません。
つまり、弁当のふりかけ感覚のおかずとして有効です。
これを混ぜ込んだご飯をおにぎりにすれば、「キジおにぎり!!」って胸張って言えますしね。
そうなんです、変化球のネタとして、そぼろを作ってみました。


次にキジ皮の柚子胡椒和えです。
・・・って言いながら、すいません、写真撮り忘れてました!!
ただ今回、結構きれいに皮を残しながら毛毟りできたので、キジの皮に期待はありました。
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ただ今回メインで作ったのは、できる限り加熱を抑えたキジ鍋だったので、皮はあらかじめ剥いでしまいました。
で、皮だけ細かく切って、オリーブ油で塩だけして十分に火を通して、それにしょう油と柚子胡椒を混ぜました。
キジの皮って、かなりの硬さがあります。
つまり、今回の様に別枠で細かく刻んだキジ皮料理のほうが、美味しいのではないかと。
そして、キジ皮は本当に美味しい素材です!
今回の記事の中で美味しい部類の料理の写真を撮り忘れていたのは、本当にすいませんでした。
ただ、とにかく硬いけど、キジ皮は抜群に美味しい素材です。


次にキジもも肉のクリーム煮です。
さて、キジ肉を色々料理に試した結果、
「淡白なので、脂っこいものと合わせたほうが合うかも!」
って考えたのが、グラタンとかで使う、ホワイトソースの中でゆっくりと火を入れる料理法です。
はい!キジもも肉のクリーム煮です!
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うーーーん、これは私的には1勝1敗って感じかなあ。
ゆっくり火を通したおかげで、もも肉からジューが出て、ホワイトソースがピンク色に染まったんですよね。
そして濃度があるソースの中で火を通した分、獣臭が抜けなくなった感じがしました。
つまり作りたてを食べた時に、美味しさよりもデメリットばかりを感じた料理になってしまったんです。

しかしですね、次の日弁当のおかずとして入れた場合、冷めた感じだと獣臭が際立ってこなく、私の思い通りの淡白な肉に濃厚なソースって感じが明確で、単純に美味しいおかずになりました。


最後に、キジ温素麺です。
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まあ簡単に言うと、キジ鍋で残った汁に適量のしょう油を入れて、素麺を入れただけです。
これはバカみたいに旨かったです!!


何て言っていいのか、わからないんですけど、今のところ私なりにキジを料理してみて、抜群に美味しかったのは、
キジ出汁キジ酒キジ皮ですね。

初めてのキジ料理で、ささみや胸肉をレアっぽく仕上げた料理を作りました。
これは記事内でも書いたように、本当に美味しい料理となりました。
でも、冷凍とはいえ時間がたつと、やっぱりレアっぽい料理は避けたくなります。

つまり、ちゃんと火を通して、ごちそうになるような美味しいキジ料理を見つけ出したいものです。
今期初めてキジ料理と格闘していますけど、私の料理技術では、カモよりもキジは難しく感じます。
しかし、カモ以上に楽しめる部位が多いということもわかりました。

とにもかくにも、今回の大収穫は、やはり「お雉さま」です!
次回も絶対にお雉さまは作りますけど、塩の使い方が今回は目から鱗でした。
なるほどなあ・・・ガッツリ短時間で塩漬けすると、余分な水分とジビエ臭を取ってくれる効果があるということがわかりました。
これを胸肉に利用すると・・・次の料理構想が広がります。






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