経験者講習会に行ってきた

今年はメイン銃のエースハンターの更新時期です。そのために経験者講習会に行ってきました。
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経験者講習会は2回目です。
まあ半日の拘束はなかなかしんどいものがありますけど、4時間講習を受ければ、確実に「講習修了証明書」がもらえます。
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まあ警察の話で得られる情報も多いので、なかなかタメになります。
今回、改定のあった部分で、なるほどなあと思ったのがこの部分。
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今までは散弾銃もライフル銃も一律全長が93.9㎝以上でしたけど、今後は標的射撃用ライフル銃に限り83.9㎝以上と短いライフル銃が認められるようになったとのこと。
これはどうも東京オリンピックがきっかけになったみたいで、現在オリンピック級のライフル射撃選手は、短い銃を好むようになり、日本選手だけが長い銃のままだと、ほんの一握りのトップのレベルに食い込めなくなってきたからだそうです。
その理由として、発射された弾丸はできるだけ銃身にいる時間を短くし、早く銃口から離れてほしいからだそうです。
まあヘタレなエアライフルハンターのわたしですけども、感覚としてわかる感じがします。

エアライフルも発射の衝撃で銃が暴れると、着弾が乱れます。
これは計算すれば、感覚的に簡単につかむことができます。
わかりやすく言うと、完全固定した50mゼロインしたエアライフルがあり、室内射撃場で撃ち、全ての弾丸が同一一点に着弾すると仮定します。
この状態で、上下左右1㎝ズレることを計算していきます。
50mで1㎝のズレなので10㎜ズレるのと一緒です。
で、5m先ならば1㎜ズレているわけで、
では銃口5㎜先で考えると、1㎜の千分の一、0.001㎜のズレとなります。
つまり銃口5㎜先のズレを、ほぼ銃本体のブレだと置き換えた場合、
たった0.001㎜のブレが50m先では1㎝のズレになるわけです。
ただしこれは角度のズレの話です!!
完全固定した銃が平行状態で1㎜ズレた場合、50m先でも変わらず1㎜のズレのままですから。

まあ実際には委託した状態のエアライフルを高倍率スコープ眺めていると、ゆらゆら揺れながらも50m先の直径2㎝シールを捉え続けることはできます。

しかし実際に射撃すると、2㎝シールを外れることが多々あります。
原因はいろいろあるんですが、私が考える一番の原因は発射の衝撃ですね、で二番目が引き金を引く衝撃です。
つまり先ほどのオリンピック級の話に戻ると、引き金引いたら出来る限り銃身から弾丸は出てほしいって理屈が理解できるわけです。


あと警察の話として嫌な情報だったのは、ここ数年一斉銃検でのエアライフルによる暴発事故が増えているとのこと。
多分、ペレット詰めた状態での発砲事故だけではなく、空撃ちによる破裂音の事故も含まれているのでは?!と思っています。
まあそれでも私は警察に銃を持っていくにもかかわらず、考えられないミスをするエアライフルハンターがいるもんだと思っているんですがね。

例えばポンプ式銃のエースハンターの場合、ポンピングしなければエアは入りませんし、一発撃てばエア切れとなります。
つまりポンプ式空気銃の場合、一発撃ってしまえば鉄の塊となり、引き金引こうが何しようがまったく反応しない、これ以上なく安全に持ち運びできる道具と化すわけです。だから毎年の銃検なんか余裕でした。

次にPCP式銃、私の場合、新しい相棒のマタドールの場合です。
基本的にPCP式銃の場合、高圧エアが充填された状態での銃検です。特にマタドールのようにレギュレーター付きのPCP銃の場合、そのレギュレーター圧より低い状態での保管は厳禁です。マタドールのレギュレーター圧は130気圧なので、基本的に130気圧以上の状態で常時保管しているわけです。
つまりPCP式銃の場合、空撃ちだろうと暴発だろうと、銃検時に同じ破裂音が警察署内で響き渡るわけです。
ただですね、これも考えにくいんですよね。
私はPCP式銃の実際の取り扱いはマタドールしか知らないんで、マタドールだけを例にとって話をします。
マタドールにおいて、コッキングレバーってのがあります。
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写真中央のスコープに車輪のような部品が付いている下の部分に、樽型の小さな部品が見えます。
これがコッキングレバーの持ち手です。通常は銃口側にあります。
この状態で、いくら引き金引いても反応しませんし、弾丸の入ったマガジンも装着できません。
通常、家での保管するときも、警察での銃検時でも、この状態です。

さて、このコッキングレバーを手前側に多少の重みを感じながらガチャっと引くと、初めてペレットを装填したマガジンを装着できます。そしてマガジンを装着した後に、コッキングレバーを銃口方向にガチャリと移動させることで、ペレットは銃身に押し出されるようにセットされます。
そしてこの状態で、ようやく引き金はONの状態となります。


さてさて、わかってもらえますかね?例えば猟場においてペレットを装填した後で、狙っていたカモに気づかれ逃げられた場合、脱砲って捨て撃ちしかできないんです。かなりのグレーゾーンの話をしている自覚はあります。なぜなら猟場において発砲とは獲物に向かってしかできないからです。
しかし獲物がいなくなったからと言って、装填したままの銃を車に乗せての移動は違法です。
つまり何らかの方法で脱砲しなければ移動できないわけです。
エアライフルに関して言うと、ポンプ式のエースハンターも、一度ペレットを装填してしまうと、脱砲は空撃ちしか手はありません。
まあ理論上、銃口から長く細く固い針金のような道具を差し込んで押し込めば、ペレットを抜くことができるでしょうね。でも発砲できる状態の銃の銃口から、作業のために手を近づける行為はあまりにも危険です。下手に暴発すれば、指が吹き飛びます。
私は例えグレーゾーンと言われても、捨て撃ちを選びます。

まあ、そんな話を書きたかったわけではなく、銃検時の話です。
私は獲物に逃げられたとか、装填したけど場所を移動するとかは、必ずその場で脱砲するんですよ。
もっと言うと、PCP式銃を所持してから、猟の終わりや射撃場終わりには必ず1発空打ちすることを習慣づけましたよ。
つまり必ず空撃ちしてコッキングレバーが銃口側の状態で帰宅する。当たり前ですが、銃身に銃弾はなく、引き金引いても反応ない状態です。その状態を確認しない限りは、銃を車に持ち込むことなんてできませんから。


さて多少長々と書いてきましたが、一斉銃検時のエアライフル暴発事故が増えているって、警察側が認識し始めていることを、エアライフル所持者は各々で自覚しないといけないって話です。
まあ私のブログを読まれている方は、そんなミスなんかしない方ばかりだと思いますけど、今回の経験者講習会の警察側の話として、ポロっと出たのは、
「一斉銃検時に、エアライフルはエアを抜いてから来てもらうってことに、なりかねない事例が続いてます。」
って言われたんですよね。
「ああ!!嫌!!!」
まあエアを抜くってのは最終手段であるので、その前段階として銃口からマガジン部分にまで、銃弾が装填されていない状態を証明できるように、テグスか何かを通した状態で、銃検を受けてもらうことになるかも?!って話でした。
まあテグス処理状態で納得してもらえるなら、まあそこまで面倒ではないですけどね。


さて後半記事では、講習会にてエアライフル所持者が銃検で迷惑をかけている事例が続いていると、警察のほうが認識し始めているという情報を載せたかったわけです。
たった一部の事例のせいで、その他大勢が迷惑をかけられるってのが、銃所持者に限らず、世間一般を生きるものとしての使命なのかもしれませんね。






この記事へのコメント

  • 黒猫

    まさかの、同じ経験者講習に出かけていたとは、、、

    エアライフル暴発、困ったものですね。


     銃口からクリーニングロッドを入れて、ペレットを取り出す。
     これはオーリングとペレットのスカートが干渉して邪魔をしますので無理か、オーリングを傷めてしまう可能性がありますね。

    2 安全コードを通す。
     この春の銃検査で、狩猟用空気銃に協議で使う安全コードを通してきた紳士がいらっしゃいました。が、競技用エアライフルと違って狩猟用空気銃の銃身は形状の異なるシュラウドに入っていますので、コードを通すのは無理か、とても困難ですね。

    3 空気を抜く。
     いやぁぁぁaaa!これは空気の損失が痛いですし、ハンドポンプでしているmorimoriさんにとっては地獄の試練ですね。
     そもそも論として、空気を抜かせる前に弾抜き安全点検をさせておかないと。弾が入ったままで空気を再充填させてしまったら、それこそ危険ですよ~~。

     なので、銃身を傷つけないアルミロッドを銃口から通すのがベストですね。

     でも、エアライフルでクリーニングロッドを使っている人って、ごく少数ですね。

     あるいは競技用のセフティーコードが円く癖が付いてしまった物を、茹でてまっすぐにして使う。

     競技用のセフティコードは細くて腰が弱いので、草刈り器のコードの長いのを使うとか。これも茹でて、巻き癖をとらないとダメですね。

    どれもイヤだwww!
    2022年06月16日 10:44
  • morimori

    あらら、黒猫さんとニアミスしてましたか!
    多分、警察が言っているのは、銃身内に異物が無いことだけでも、外観でわかるような状態で持ってこいってことだと思うんです。まあ一番簡単なのは、木綿糸の先に小さな釣り用の重りをかませて、銃口側から入れて、マガジン装着部まで出てきたら、ピンセットで手繰り寄せて、あとは糸の端と端を結んで輪にしてしまえば良いと思われます。
    2022年06月16日 12:25
  • S410のW

    いつも楽しく読まさせていただいております。
    私5年前の初めての銃検時に暴発させられました。状況は、検査の方が私の銃を見るなり「S410ですね。弾は入ってませんよね。確認します。」とコッキングレバーを引き、充填口側から目視で確認後、引き金に手を入れようとするので、私が「危ない駄目です!この銃この状態でも発射します!」と言ったのですが、その方「大丈夫ですよ。」と引き金引いてしまいました。
    パン!コッキングレバーを引いたままなので、そう大きな音はしませんでしたが、、、、、、気まずい雰囲気だけで事はおさまりました。
    S410の特性なのかもしれませんが、その方はデコッキングのつもりだったようです。心臓止まりそうになりました。何が起こるかわかりません。
    2022年06月16日 17:31
  • morimori

    S410のWさん、お久しぶりです!
    なんか色々と突っ込みどころ満載の警察官ですね。やっぱり一番は装填後のペレットを充填口側から見れば見えるじゃね?!って感覚です。エースハンターなら装填口に1発クイって押し込むので、その状態なら目視で確認できます。その後ボルトで銃身内に押し込みます。こうなるともう目視で確認できないほどの深さに入ります。
    さてさて、このコメント書きながら気が付いたんですが、エアライフルの暴発事故の事例って、もしかしてマガジンつけっぱなしで、警察署に持ち込んだってことですかね?!やっぱり色々とさっぱりわかりません。
    2022年06月16日 20:49