究極のキジ鍋とキジ料理の考察

タイトル通り、究極のキジ鍋料理です。
なぜ究極なのか?それは鍋料理という概念に沿いながら、現在考えられる手法すべてを使って、キジ肉を美味しく調理するつもりですので。

まずはキジ鍋においてキジ出汁ですね。
結果的に、それはそれは本当に美味しいキジ出汁を作ることができました。
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つまり鍋料理において、ベースとなる部分はこれ以上ない出汁が準備できました。

問題は、この出し汁でキジ肉をグツグツ煮て、美味しくなるかということです。
まあいくつかキジ料理を作ってきましたが、キジ肉は調理温度に本当にシビアです!!
だからキジ鍋って、基本的には薄切りにしてしゃぶしゃぶ状態で食べるのが定番なんでしょうね。

さて今回、究極のキジ鍋ということで、この調理温度の管理を完璧にすることで、本当に美味しいキジ鍋仕立てにしていきたいわけです。
というわけで、低温調理器具の出番です!!
それも、キジ出汁に浸かった状態で、キジの胸肉を低温調理していきます。
設定温度は58.5℃で90分+15分です。
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プラス15分の判断は、出し汁が温まる分のタイムロス分です。

それよりも、今回の料理を究極のキジ鍋と表現しているのをわかっていただけますか?
キジ肉をキジ出汁で必要最低限の温度で煮る、これって究極のキジ鍋ってことになりませんか?!
まあ正確には、他の野菜とか入れてないから、通常の鍋料理って感じではなく、
キジ胸肉を究極の鍋仕立てにしてみたって感じですね。

さてこの日は、色々と料理を作って品数が多かったので、このキジ鍋仕立ては、冷凍庫で急激に冷やしてから冷蔵して、次の日に頂きました。
冷蔵庫から出した感じがこれ。
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良い感じです。
まずは肉を取り出して切っていきます。
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良い感じのピンク色に仕上がりました。
出汁の方は、強めの片栗粉で、強めの餡仕立てにしました。
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これを多少冷まして、冷たい肉と合わせて混ぜ、温度計を入れて、60℃弱まで少しだけ加熱して完成です。

はい!キジ胸肉の究極の鍋仕立てです!!
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あっはっは!まっ茶色で、まったく映えませんけど、私の考える限り究極の調理方法を組み合わせです!!
キジ胸肉は低温調理器で必要最小限の火入れしかしていませんし、煮た出し汁は今まで作ってきた中で一番美味しくできたジビエ出汁です。
つまり、味付けに関しては個人個人の好みがあると思いますけど、それ以外の部分においては、今現在私ができる料理技術の中でトップクラスの者同士の掛け合わせになってます!

さて、実食した感じですが・・・今までの中のキジ胸肉料理の中で一番美味しかったです。それは間違いありません。
では、飛びぬけて美味しい料理かというと・・・そうではありません。
正直、キジの炊き込みご飯のほうが、衝撃的に美味しかったです。




さてさて、これまで色々とキジ料理を作ってきたので、いったんまとめます。
まず一番お手軽お勧めのキジ料理は、
キジ皮焼き
です。
文字通り、キジ皮を刻んで塩コショウで焼いただけのもの。好みでポン酢や柚子胡椒も美味しいカモ。
毛毟りの時に、キジの皮は薄く破れやすいので、皮とともに毛も剥いでしまうのが、一番楽な方法で、1羽目の時にそうしたのですが、苦労してでもキジの皮は残して毛毟りした方が良いです。
その後、カモの胸肉のように皮というか脂身をつけたまま調理することはないので、どうしても単独料理となるし、量もごくわずかなのですが、旨味が強烈に強い部分なので、本当にお勧めです。

次に日本酒が好きな方なら、ささみで作る、
お雉さま
がお勧めです。
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いわゆるヒレ酒とか骨酒のような、キジ酒です。

多少の生肉OKの方なら、
キジささみのたたき
がお勧めです。
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最後に、キジ出汁を硬水で取って、味見して美味しいと思うレベルまで達したら、
キジの炊き込みご飯
がお勧めです。
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この時は、出し殻のくず肉を合わせてましたけど、炊き込みご飯の作り方はこのままで、キジ肉を今回紹介した、低温調理した胸肉を冷たいまま小さ目に切って、炊き込みご飯と混ぜ合わせれば、名実ともに「キジの炊き込みご飯」となります。
この上にカリカリに焼き切って強めに塩した「キジ皮焼き」を少々パラパラとかければ、それこそ究極のキジの炊き込みご飯となるんじゃないでしょうか?!


以上キジを入手して、色々料理実験して、私なりにたどり着いた、美味しいキジ料理の紹介でした。
いやあ!やっぱりキジは、難しい!!






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