あのですね、「日本ヴィーガン協会」ってところが、ヒグマ保護のためのクラファンを立ち上げたとのこと。
下記記事を読んでください。
まあさてさて、ヴィーガンの基本的考え方を知らない方は、下記記事を読んでみてください、
さて、実際のクラファンのHPがこちらです。記事全文は下記HPに載ってますので、知りたい方はそちらからどうぞ。
ただ・・・なんて言うんでしょうか、漠然と文章が長いんですよ、それも突っ込みどころ満載な長文が続くんですよ。
もうねえ、ボヤッキーですよ。
そこで今回は、日本ヴィーガン協会の趣旨を一部を切り取りながら、それに突っ込む形でお送りします。
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2023年春は、これまで本州のツキノワグマだけの調査が、北海道のヒグマ補殺が進む危機から、北海道から協力のお申し出があり、北海道にも行く準備ができました。
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まずねえ「北海道」からの協力要請って、あまりにも漠然としていますね。
で、いわゆる本職の行政「北海道庁ヒグマ対策室」に聞いたところ、対策室は関与していないとのこと。
これねえ例えば、北海道在住の日本ヴィーガン協会会員から、「ヒグマも調査したくね?!」って言われたとしても文章表現としては、
「北海道から協力のお申し出がある」って表現しても、ある種間違ってはいないですよね?!
こういう文章的ミスリードって、確信犯的な匂いがプンプンするんですよねえ。
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7月8日、札幌市で、母子クマ4頭がいる場所に罠を仕掛け、かかったメスグマを殺しました。
なぜ、お母さんを殺さなくてはいけないのでしょう?
残されたコグマを人が引き取って育てることは法的に難しく、見つかれば駆除、見つからなくても、生きていくことは難しいでしょう。
なぜこんなことが起こっているのか?
私たちは現場に向かい、メディア、行政、研究機関から発表されない事実調査をします。
野生動物目線を持つ、それは私たちの環境保全につながります。
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7月8日という現実的な日付を出すことで、リアリティーを伝えようとしたのでしょうが、その先の文章が確信犯的なミスリードです。
まず事実として、北海道ではヒグマの有害駆除方法として、箱罠を使う駆除が半数を超えるらしいです。
で、私はイノシシ猟の箱罠しか見たことがありませんが、まあ到底1人で動かしたり設置したりできる代物ではありません。
それがヒグマ専用の箱罠です!そりゃ驚くほど頑丈な罠でしょうなあ・・・。
で、ヴィーガン協会が言っているのが、「母子クマ4頭いる場所に罠を仕掛け」って?!
あっはっは!馬鹿言うでね!!
箱罠なんて、狙ってコロコロ場所移動できるような代物じゃねえよ!!
単純に、たまたまかかったクマに3頭子供がいただけだわ!!
で、次のミスリード。
殺した対象が「母クマ」ではなく「お母さん」に変更。
できる限り悲惨さを表したいが故の誇張。
その後の子熊の駆除話からの、「野生動物目線」からの「環境保全」ってメッセージ!
あのね・・・野生動物の目線から考えると、例えば今回の3頭子熊を連れた母熊が、縄張り争いで別のヒグマに殺された場合、当たり前だけど、子熊の命はそれで亡くなるのが野生動物の宿命なんだよね。
例えば、100%肉食のライオンは、人間でいう足の小指の骨折をしただけで、狩りができなくなることで、死に至るんだよ。
つまり、環境保全なんて大仰強い目標すら見えてないほど、野生動物についても何もわかっていないんだよね。
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今日本は大切なクマと環境が守れるかの瀬戸際にあります。今日、明日、今動かないといけない!1頭でも罪ないクマたちの補殺は避けたい!取り返しがつかない!
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罪のない熊ってのは、確かにそうかもしれません。私自身公安当局等から許可をもらって行っている狩猟行為なので、どこからも後ろ指刺される行動はしていませんが、それでも今でも獲物が獲れた時には手を合わせ、命と恵に感謝します。
ただ野生のイノシシやシカと農家の関係同様、野生熊と市民の生活との掛け合いを天秤にかけて考えるのは、例えば北海道なら先述した「北海道庁ヒグマ対策室」が本職です。
取り返しがつかないから今日明日にでも動きたいのなら、まずはヒグマ対策室との対話から始めるのが、順当な手段です。
手段を選ばず、自身の信念に基づき大胆な行動をすることを、一般的には「テロ行為」と呼びます。
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私たちはボランティアで、クマたちのためにできることは何でもします。継続ご支援で、クマたちのための活動経費があれば、どんどん進めることができます!企業勤め、自営業、親業の休み時間をこの活動に捧げています。
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仕事以外のせっかくの自由時間、見たこともないヒグマに費やすのではなく、まずは家族のために費やすのが人としての使命です。
ヴィーガン協会での活動で少々のヒグマを守ることができるかもしれない、しかしその活動のせいで、多くの家族・友人・知人に迷惑をかけているのであれば、結局、活動したあなた自身は幸せになれないんじゃないか?!っていう矛盾に満ちているわけです。
なんかね、「活動家」も「宗教家」も似てるんですよ。
大きな目標を持つせいで、身の丈の小さくて大きな幸せを犠牲にしている感じがね。
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令和に入って環境省の発表だけでも、20,000頭以上のクマが殺されています。子グマやママも含む大量捕殺に多くの人がショックを受けています。クマは母親が一歳半くらいまで愛情持って育て、家族の中で育つ生き物です。保護が必要なクマのレスキュー活動が定着している国と比べ、日本に生まれたクマはなんと酷い目に遭っているのでしょうか。
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これもわかりやすいミスリードとして、「子熊」の次の単語が「ママ」、お母さんからママに昇格!!
で、多くの人がショックを受けてますって、それって日本ヴィーガン協会の人間だけですよね?!まあとりあえず現状では。
「多くの人」っていう、日本人全体をさす感じの言葉を使ってのミスリード。
で、後半の文章ですが、「保護が必要な熊のレスキュー」って、本当に保護が必要な野生動物なら、日本だって海外に負けていませんよ。
保護が必要な熊と、駆除が必要な熊を、同じ天秤に掲げたミスリード。
さてさて、本文記事の半分すら突っ込めてませんが、まあこの程度にしておきます。
私が勝手に感じているのですが、ネットやマスコミ等にはびこる、この感じのミスリードに、世間って弱いんじゃないかと感じてしまいます。
で、記事半分突っ込みました。
このブログは狩猟者の方々が多く読んでいると思ってます。
つまり思考的には、ヴィーガン協会とは真逆な読者が多いはずです。
ミスリードに慣れていない方も多いかもしれませんが、残りの半分は、この記事をお読みになった皆さんが、独自で突っ込んでくださいね。
終わりにしようと思っていたのですが、これも突っ込みたくなったので、最後します。
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そして、クマは森に光を入れたり、猪は土壌を耕したり、人がとてもやり切れない、持続可能な地球仕事を担っているのです。豊かな自然環境、生物多様性が、当たり前、タダであると軽視してして破壊し、さまざまな問題が起こり、バランスの欠如が私たち人間にも危険であるため、SDGsで環境を守る目標が掲げられています。
ついにヒグマも!クマたちの実態調査報告で、悪者扱いをやめさせる
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以前私の記事でもSDG’sの怪しさを書きました。
SDG’sを謳った時点で、その活動自体の趣旨を疑ったほうが良いですね。
で、熊が森に光を入れるってのがよく判らないのですが、猪が土壌を耕すってのは何となく判ります。
猪だけに話を絞ると、猪は雑食なので芋等を探すために土を掘り返すことはあります。
でもそれって、野生動物であるイノシシの1つの行動であり、環境ってイノシシ独自が守っているわけではありません。
どちらかというと、植物や目に見えない微生物が担っている部分が、かなり大きいと思われます。
私はね、ヴィーガンに反対ではないんですよ。
ベジタリアンよりも厳しい制限を行うことで、いわゆる野生動物だけではなく家畜動物守ろうとする信念は、それはそれで良いと思うんですよ。
ただね、それを「他人に求めてはいけない」と思うんです。
ヴィーガン協会が、この私の意見に反対なら、じゃあ狩猟者の意見というか、もし大日本猟友会が、
「狩猟は人間としての原点回帰だから、全ての人間が狩猟者になるべきである」
って発言したなら、ヴィーガン協会だけでなく、一般人も厳しい目を向けることになると思うんです。
もちろんわかってますよ、狩猟ってのはニッチな趣味だってこと。
それと同じように、ヴィーガンもニッチな趣味ってことを認識しないと、今回のような世間的反撃を喰うってことです。
ヴィーガンも狩猟も、趣味を思想としてしまうと、それは宗教的になってしまうという話でした。
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