福井県の丹南地区には、職人の地区が多いのですが、それを一般公開する催しがRENEWです。
私は毎年訪問しています。行くたびに色々と発見があって、なかなか面白いんですよ。
昨年の記事
さてさて、今年もRENEW2023に行ってきました。
RENEWの会場は色々と点在しています。メインは漆職人と木工職人の街、河田地区で、他にも紙すきの今立地区、打ち刃物と箪笥街の越前地区、越前焼の宮崎地区等です。
もちろんメインの河田地区は毎年外せないし、今年も楽しんできましたが、今年改めて驚いたのが今立地区でした。
実は元々この地区というか、数年前にその集落を抜けた先の山中が、狩猟のロケハン場所として訪れていた場所でした。
グーグルマップでいう右下のダムが目的地でした。
で、当時その集落が凄く印象的だったんですよね。
まずは集落の始まる入り口部分の道に、鳥居があるんです。
これね、なんというか、よそ者を拒絶するような印象を与えたんですよね。
ここから始まる川沿いの一本道の両際に集落があり、車がすれ違うことも困難な道幅が続き、最終的に山に入ります。
当時、「なんかずいぶんと隔離された集落だなあ」って思った記憶があります。
実はこの集落が、紙すき職人が集まっていた集落でした。
で、RENEW2023のパンフレットの今立地区の紹介文章を読んで、改めて納得しましたので、一部記載します。
「越前和紙産地でそろわない和紙はない」といわれるほど、種類も生産量も日本一の和紙産地が越前今立地区です。日本で最初のお札「藩札」は越前和紙で発行された史実もあります。重要な紙を多く漉いてきた今立地区は、技術が盗まれないように閉ざされたまちでした。
私がファーストインプレッションで、閉鎖地域だと感じたのも、あながち間違いではなかったということです。
もちろんRENEW中には、工場見学やワークショップ等、それこそ県外からの見学客も訪れていました。
ただ閉鎖地域的な場所が、RENEW中だけ開放的になるってのも、なかなかにギャップがあって面白いんですよ。
それに職人から直接話を聞けるのも、本当に良い経験になります。
車を利用しないと、なかなか効率的に回れないイベントですけど、工房そのものが解放されるという特別な期間になります。
全く興味ない方でも、職人手作りの品物を手にすることは、良き経験になりますので、RENEWは本当にお勧めのイベントです。
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