金沢の犀川畔にHIMITOというギャラリーがあります。
そこには果物等の皮を使ったピールアートと、タンポポの綿毛が盛大に飾られています。
写真スポットが満載だからでしょうね、昨今は訪れる方も多く、特に土日は順番待ちになるほどらしいです。
そんなHIMITOに行ってきました。
まあ写真をご覧あれ。
タンポポの綿毛が織りなす幻想的な空間。
ピールアートの独特な世界観。
私みたいなド素人が写真撮っても、それなりに見えるスポットだらけのギャラリーです。
ご興味出た方はぜひ金沢へ。
さて広告後は、ピールアートの創始者才田春光さんが店にいらっしゃっていて、直接色々話を聞けて面白かったことを載せます。
「うちが作っているのって、基本普通なら捨てる果物の皮じゃない、だから全てね土に戻れるの。タンポポの綿毛だって、自然界からお借りしてるの。だからその辺の土に戻せば、種は復活するの。」
なるほどなあ・・・自然との共存を理念に置く人って、クリエイター系に一定数いるけど、ここまで貫き通している人の話は面白いなあ。
で、私自身すごく疑問に思ったのですが、タンポポの綿毛が様々なところに飾られているのに、床が汚れていないんです。多分タンポポの綿毛の状態で日陰乾燥したものを、ぶら下げるように飾っていると思うんです。だったら、多少の人の動き等の風で、綿毛が飛んで飛んで、そこら中が綿毛だらけになっているはず・・・って思ったので、そのまま疑問をぶつけてみました。
「そよ風なんかで、タンポポの綿毛が飛んだら、自分の周りばかりに種を撒くことになるやん。タンポポからするとそれは違う。綿毛は遠くに飛ばすためのものだから、強い風が吹いた時にだけ、綿毛は抜けて飛ぶんよ。意外と抜けないもんよ。だからここに飾られているタンポポは全部、何の加工もなく自然乾燥しただけ。」
なんか目から鱗でしたね、確かに子供の時に綿毛タンポポに強く息吹きかけて飛ばして遊んだこともありましたが、その時に誕生ケーキのろうそくの火のように一発で全部消える感じではなく、必死で耐える綿毛が多少なりにもあったことを、思いだしました。
「タンポポをずっと観察するだけでも面白いんよ。自然界の中のものって本当に面白い。昔ね、ネズミを飼ったことがあってね、ずっとずっと観察すると、それこそ生と死の循環があってね、ネズミにはずいぶん教わることがあったものよ。」
で、HIMITOには鶏がいるんですよ。それもすっごい大人しい鶏。
ピールアートで出た皮の切れ端が餌となり、卵が産まれ、その卵の殻もアート作品となる。徹底的に循環させる考えなんでしょうね。
いやあ!本当に面白かった!!
来年の春は、山菜取りだけでなく、タンポポの綿毛狩りにも出かけたいと思ってます。
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