狩猟銃眺め更けゆく夜長なり

初めての銃、エースハンターの所持許可が下りたのが、2017年6月6日とのこと。
その後、色々な出会いや経験がありました。
そしてあれから7年が経ちました。
その7年の中で、昨年から今年にかけてが、個人的には激動の変化の年となりました。

近況報告も含めて列記していきます。

★2脚ポッドとロングたも網を無くした件
これは本気でショックでした。
こんなにミスが続いている状態で狩猟を続けることは危険が伴います。
このころから今後について色々悩むことが増えました。

★二人暮らしになった件
このブログでは意図的に家族の話を避けてきました。
初めて家族話を書きますが、昨年から子供が一人暮らしを始めたので、嫁と二人暮らしに戻りました。
受験の時期等、嫁が子供に付き添う時間が多かったため、私はロケハンや狩猟に一人の時間を過ごすことが多かったのです。
しかし、子供がいない二人の生活になると、日曜日は子供の夕飯のことも考えず、若かりし時の二人で出歩く生活に戻ってしまったのです。
つまり、狩猟期間中も二人でイベントに出かけるほうが楽しいことに気が付いてしまいました。
私の中で昨年から狩猟の優先順位が確実に下がりました。

★空気ボンベの返却の件
その節は黒猫さん、本当にありがとうございました。
黒猫さんから空気ボンベを借りていたために、前回の福光でのアクシデントを乗り切ることができました。
でも空気ボンベを返却してから怖くなりました。
マタドールの不調はこれが初めてではありません。今まで呪われているがごとく、数々ありました。
今後この不調を手動ポンプのみで乗り切れる気がしません。

★里さんに怒られた件
これは私がマタドールとの付き合い方が変わった劇的な出来事でした。
詳しくは話せませんが、銃を〇〇するのは〇〇だとのこと。
動画先行での知識だったため、プロの話は身に沁みました。
正直、記事を数本削除しました。
そしてマタドール熱が確実に冷めるきっかけにもなりました。

★敦賀の猟場が銃禁になった件
嶺北で雪が降ってしまうと、嶺南でカモ猟するしかなくなります。
しかし敦賀の猟場が根こそぎやられました。
今年の福井県は大雪予報です。
現在嶺南では美浜にしか猟場がありません・・・遠いなあ。

★キジ料理が不味かった件
もう、ハッキリと雉は不味い!って書きます(美味しいと思っている諸先輩方には本当に申し訳ございません。)
過去にずいぶんと手をかけて、雉を美味しく作った料理記事を紹介します。
でも、こんなことしなくても同じキジ科なら、スーパーの鶏肉のほうがもっともっと美味いです。
元々私はジビエ肉に興味があって猟師になった人間です。
今までに、猪と鹿の白モツ以外のジビエと、マガモ・カルガモ・コガモとキンクロハジロ、そして雉とインドクジャクを、料理して食べました。
色々経験を積んだおかげで、逆にジビエ料理に新鮮な驚きや発見がなくなってきました。

★ディアマンローズで雑談した件
ディアマンローズは福井県フレンチの名店です。
もう所持を止めたと聞いたので書きますが、元々シェフはジビエに興味を持ったために銃を所持していました。
その話を私が猟師になる前にシェフから聞いていたんです。
正直私が猟師になるきっかけを作ってくれたのは、シェフの行動力でした。
「シェフと同じようにジビエに興味があったにもかかわらず、俺はなぜ何も行動していないんだろう・・・。」って、思ってしまったんです。
で、私のその後の道のりはブログの通り、で、シェフは店が忙しく、狩猟には一度も出たことはなく、所持許可更新のために射撃場で皿割り、いわゆる射撃練習だけ行なっていたとのこと。
そして上記記事のランチに出かけた時に、初めて銃所持を止めた話を聞きました。
ランチ後に、フロア係のシェフの奥さんと雑談し始めた時に、何となく狩猟の話になったんです。
奥さんからすると、食材として輸入されたジビエを見てきているけど、ご主人からリアルな狩猟の話を一度も聞いたことがないわけです。
で、聞かれるがまま答えている私がいました。
気が付いたら、ランチ後、小一時間も話していました。
つまりそれだけ狩猟だけのネタで話ができるほど、私の中で経験と知識が育まれたということを物語ります。

★メガネレンズを新調した件
元々目が良かったんですよ私。
でも狩猟をするにあたり、保護メガネが必要だと思って眼鏡屋を回って、最後の最後にこんなことになりました。
で、最近の記事で眼鏡屋巡りをしているって書きました。
それは新しいフレームの話で、それはそろそろ自分の目が限界にきていることを知ったからです。
眼鏡屋巡りをする前の話です。
少し前に会社の健診で検眼をしたとき、ビックリするほど二重に見えて、まるで検査にならなかったんです。
それで改めて眼鏡屋に行って検眼し直して・・・プリズムレンズを作ることを決断しました。
その時に店長が検眼のデータ見ながら言ったんです、
「これだと日頃、頭痛とか疲労とか、仕事が終わった後なんかしんどかったでしょう?」
私ね、涙出そうになりました。人知れずしんどかったことが、眼鏡屋店長から指摘されるとは。
で、ハタと思い返したんです。
一番最初の項目、「2脚ポッドとロングたも網を無くした件」
記事の中では昨年からやり始めたことが疲労に繋がっているのかなあ、って書きましたし、それはそれで合っていると思います。
そしてそれプラス、老化による眼精疲労が原因だったと思われるのです。
今後手持ちのメガネのレンズを全てプリズムレンズにする予定です。

★担当が退職する件
相手に迷惑をかけることもあると思われるので、詳しくは書けませんが、生活安全課の銃の担当者が来年の3月をもって退職するみたいです。
表現が難しいのですが、ただでさえ警察に出向くことってストレスなんですよ。
そのストレスを私にとってその担当者は薄れさせてくれた存在でした。一足早いのですが、お疲れ様でした。
退職するのか・・・

★メイン猟場を潰された件
私の猟場は初年度からグルグルしていましたが、結局数年後に1つになりました。
そうなんです、私のカモ猟の猟場って1つしかないんです。
そこは地理的に散弾銃は撃ちにくいだけでなく、近くに散弾銃の絶好の猟場があるために、カモが逃げ込める格好の場所となっていました。
その池の水が今年、工事によってすべて抜かれました。
今年狩猟者登録をしましたが、カモが獲れそうな猟場はありません。
そして新しい猟場を見つけるためのモチベーションも今はありません。

★エースハンター売却の件
今年で言うとこれが一番の事件でした。
私のスーパーエースを、ちゃんと良い銃だということを理解していただいた購入希望者が現れました。
その方とは初心者講習の前からの付き合いとなったので、メールの付き合いとはいえ半年以上となりました。
多少相談にも乗りながら、ようやく所持許可申請にこぎつけ、後は待つだけとなりました。
これも詳しくは言えませんが、〇〇の〇〇で、所持許可は出せないとのこと。
正直、TVドラマになるくらいの展開だったので、購入希望者の心境は察して余りあるものでした。
と、同時に私の方も半年以上の計画も全て水の泡になりました。

★もう一度ディアマンローズの件
元々インドアなんです私。
けろあきさんって先輩から「狩猟は究極のアウトドアです」って聞いてから、ずっとずっと失敗したと思ってました。
だって、私アウトドア嫌いなのですから。
で、数年前からずっとずっと考えていたんです、自分のこれからの人生を。
若い時はアマチュアベーシストでした。それが自分のアイデンティティでした。
そのベースを捨て、銃に持ち替えて、この10年弱は猟師を名乗ることがアイデンティティでした。
ただね、そのアイデンティティが自分の中で違和感がずっとずっとある状態でした。
それでもディアマンローズで知識を話せたあの小一時間が、こんな中途半端な私みたいな猟師の話が、一般人に突き刺さるって経験が、すごく大きな大きな経験になりました。

★アコギを購入した件
最後です。今まで色々書いてきましたが、本当の意味で自分の今後の人生を決めた一番大きな出来事でした。
数年前から、自分のアイデンティティに悩み始めて、本当にずっとずっと迷った挙句、昨年の7月から一人暮らしを始めて家に置いていった子供のアコースティックギターを借りて弾き始めました。
やっぱり今後音楽に生きる自分自身を捨てきれませんでした。
そして私が音楽活動として選んだのは、一人ですべてが完結する、アコースティックギターの弾き語りです。
私は元々アマチュアベーシストです。ギターもボーカルもこの年齢で初挑戦となります。
長年アマチュアミュージシャンだったから理解しています、新しい楽器を弾きこなすこと、それもギターとボーカルって2つ同時にこなすことがいかに大変かということ。
でも私の晩年の趣味として弾き語りを選びました。
そして今年の5月に、いつまでも子供の借り物ギターではなく、今後私のギター活動のメインとなるであろうアコースティックギターを買いました。
2脚ポットとロングたも網を無くした件の記事で、「とあることをやり始めたせいで、集中力が無くなったかも」ってぼやかしていましたが、それはギター練習をし始めたからです。
で、あの記事の時は、ギター練習の疲れで狩猟中の集中力を無くしたと思っていましたが、今ふりかえると、メガネの件も含め老化による眼精疲労も相まって、きつかったんでしょうね。
なんだかなあ・・・。
悩む.jpg

ここに書いてないことも含めて、なんか本当に色々といろんなことが、次々と波状攻撃のように襲ってきたんですよね。
ただ今後、ギター練習を続けることは、まあ今後の自分の人生においても間違いないでしょうね。

以上、私の近況報告でした。


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この記事へのコメント

  • S410のW

    morimoriさん、激動の年でしたね。「雉が不味い!」? いろいろあったんだろうな~ 私は今期9回目の猟期を還暦でむかえました。あまり準備もせず漫然と猟にいき、猟欲も落ちてきたかなあと思っていましたが、雉を見たらドキドキしました。記事、楽しみにしております。
    2024年12月03日 17:18
  • morimori

    S410のWさん、お久しぶりです。
    やっぱり雉美味しい派ですか?確かにキジは美味いって猟師は多いんです。
    ただし、一定数でキジが合わない人間もいて、私の先輩でキジ取り名人がいて、食べきれないから、希望者におすそ分けするんだけど、リピーターが1人もいないと嘆いていました。
    さて私の場合、猟欲が落ちたというよりも、猟以外のことで楽しみが増えたって感じです。それでもカモ見ると血が騒ぎます。
    2024年12月03日 20:06
  • けろあき

     こんばんは。もう7年ですか。かなりの経験を積まれましたね。
    最近「なんか思うところあるんだなー」って見てました。
     こちらは何年置きかに環境が激変しますので、適応すべく邁進していましたが、ちょっとダウン気味ですね。理由はやはり「老化による衰え」ですね。私も目にきてます。つらいです。膝もね。
     猟場の問題。切実です。私も先のこと考えると暗くなります。溜池全部カギ掛けられてますね。将来は網猟やりたいですね。
     あ、私も結構出不精だと思いますよ。出るまでウジウジ悩んでるし。鳥に負けたくないから出てるのかな?
     明日もキジ追います。
     
    2024年12月06日 00:40
  • morimori

    けろあきさん、お久しぶりです。
    やっぱりけろあきさんの名言「狩猟は究極のアウトドアです。」って言葉は、定期的に頭の中回るんですよね。
    しんどいけど猟場に出れば、他では得ることのできないワクワクドキドキ感があって、本当に色々な経験と知識を得ることができました。
    一方で、猟場の環境と自分の心境が、複雑に混ざり合うように変化して、この数年がピークとなりました。
    身体が衰えるのは仕方がないけど、気持ちが衰えるのだけは嫌です。
    2024年12月06日 18:42
  • るな

    お疲れ様でした。
    小生は、継続して猟を続けます。
    キジはダシが美味しいと思っています。
    最近、猟犬の卵をお迎えして来年以降も継続してると思います。
    また戻って来ていただけるのを待ってます
    2024年12月06日 21:36
  • morimori

    るなさん、お久しぶりです。
    確かに、キジのガラから出る出汁は逸品です。皮も旨味の凝縮ですし、お雉さまも美味しいです。こんな意見が言えるのも、狩猟を続けてきて、縦と横のつながりができ、そして自分自身も知識と経験の成長ができたおかげだと思っています。
    るなさんみたいに素敵な方と縁を持つこともできましたからね。
    こんな私でも、先日のスーパーのクマの居座り事件、そして駆除後のクレームの電話問題、やっぱり狩猟をやってきた人間として、今後も一言言いたくなるのは今でも同じ感覚です。
    2024年12月06日 22:32