狩猟用コートを買いました

正確に言うと、普段使いで着るためのコートを選んでいたら、元々狩猟用で作られたコートだったという話です。

さてさて、以前記事にした、福井県大野市にある古着屋さん「Bartage」で、とあるコートが目に引きました。

なんかいいなあって見ていたら、店長さんが寄ってきて、第一声が、
「そのコートは元々狩猟用で作られたコートなんですよ。」
「ええ!!??狩猟用!!」

その後、店長さんから説明を受け、ほぼ一目惚れに近い状態でコートを購入。
で、帰宅後、もう一度そのコートについて調べ直しました。
今回私が購入したのは「ローデンコート」です。
loden.jpg
まずはローデンクロスを紹介します。
いわゆるコートの素材が名前の由来です。
オーストリアとイタリア北部に跨るチロル地域で伝統的に織られた素材で、お湯につけて縮ませることで密にした素材。防寒・防風性に優れ、バージンウールを使うことでオイルを含むことで多少なりの撥水性を持つ生地。
この生地で作られたコートがローデンコートと呼ばれ、中でも濃いグリーン色の生地を「ローデングリーン」と呼び、ローデンクロスの特徴的な色とのこと。
で、この生地でオーストリアの貴族に狩猟用コートとして作られたことで有名になったこのコート。

さて、狩猟用と言われる特徴的な部分が3つあります。
●フローティングショルダー
●インバーティッドプリーツ
●ベンチレーション
これも1つ1つ説明します。

まずフローティングショルダー。
syoruda.jpg
軒先のような肩の縫製になっています。
これは肩の可動域を広げるための仕様とのこと。あとは肩の縫い目からの浸水を防ぐための仕様とのこと。
ただ当たり前ですが、それだけのために生地の量は増えるし、縫製の技術も上がるわけです。

次にインバーティッドプリーツ。
puritu.jpg
背中のかなり高い位置からプリーツが入っています。いわゆる広げればAラインになり、通常ならIラインになります。
ちなみにAライン・Iライン・Vラインは、言葉通りの意味で、Aラインは裾に向けて広がり、Iラインはまっすぐ、Vラインは肩幅が広いラインって感じです。
で、高い位置にプリーツが入っている利点となると、しゃがんだときにコートが広がって邪魔にならないってわけです。つまりしゃがむことが多い、狩猟用の仕様に作られています。
これも単純に生地の量が増えますから、普段使いのコートなら、意味のないコストがかかるわけです。

最後にベンチレーション。
benchi.jpg
いわゆる脇の部分の縫製がありません。
この理由として、肩の可動域を広げる理由らしいです。つまりフローティングショルダーと一対となって、狩猟用コートとなるわけでしょうね。
あとは野山を駆け巡った時の通気性、いわゆる脇汗等の湿気を逃す仕様とのこと。

以上、この3点が揃っているコートは、狩猟用コートを踏襲して作られたと言えます。


あともう少しローデンコートの特徴を言うと、
閉じていないポケットがあります。
poket.jpg
これはロングコートならではの仕様で、いわゆるコートのボタンを閉めたままで、ズボンのポケットやウエストポーチ等にアクセスしやすいための仕様です。
私、手持ちのコートで同じような仕様のコートを持っていて、で、なんで貫通ポケットがあるんだ?!って不思議だったんです。
なるほどねえ、そういう意味かあ。

狩猟家の皆さん、プライベートコートも狩猟から生まれたローデンコートいかがでしょうか?
どうせならローデングリーンお勧めです。
北陸にアクセス可能な方なら、大野市まで来られるのも良い出会いがあるかもしれませんよ。

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